田尻稲雄,ラグビー

ラグビー熱を再び!北海道“ラグビーの日”に込めた思いとは。

2019年のラグビーワールドカップ日本大会の盛り上がりから3年。来年にはフランス大会が控えるこのタイミングで、北海道ラグビーフットボール協会は、北海道”ラグビーの日”と名付けた2日間に、大学ラグビー伝統の早明戦を中心としたさまざまなイベントを札幌で開催した。そこには、コロナの影響を受けつつも、ファンを増やし、「ラグビー熱」を再び高めてようとする熱い思いがあった。北海道ラグビーフットボール協会の田尻稲雄会長に聞く。(取材・文/二株麻依)

2日間で再燃!北海道ラグビー熱

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――開催するにあたって、今回、北海道“ラグビーの日”と大きく掲げられていましたが、すごく力を入れられているんですね。

田尻稲雄(以下、田尻):2019年のワールドカップ日本大会が終わったあとに、北海道でもう一度ラグビーを盛り上げるためにどうしようかと話をしました。ちょうどことし、関東大学春季交流大会の1戦を札幌でできるというタイミングでもあったので、伝統の早明戦をはじめとする様々な大会やイベントを仕掛け、年代性別関係なくみんながラグビーに触れられる形にして、北海道全体のラグビー熱を高めていこうと考えました。広く認識してもらうためにも、開催日となる4月30日と5月1日の2日間を、北海道“ラグビーの日”と銘打ってやりましょうかという話を理事会の中でしました。

【 北海道“ラグビーの日”宣言 】
一つ、ラグビーのもつ誇らしい価値とスポーツのもつ平和をめざす力を、一層、強いものにします。
一つ、ワールドカップの熱気を、もう一度、札幌ドームと札幌の街に取りもどします。
一つ、未来をになう北海道のラグビーボーイズ&ガールズに、生涯、忘れない思い出をつくります。

実は子どもたちの間で人気が高まっている

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――昨今のラグビー人気については、どのような感触をお持ちでしょうか。

田尻:人気はすごくあると思います。2015年のワールドカップで五郎丸歩選手が活躍しましたよね。「五郎丸ポーズ」が流行りましたが。それから4年後の2019年も日本大会であったことや、選手たちの活躍で全国的に盛り上がりました。札幌も開催都市になり、会場の札幌ドームは、最大4万人ぐらい入れるところ、約3万6000人もの方が観戦に来られました。そうした4年に1度のワールドカップをきっかけに、特に子どもたちがラグビーに興味を持ち、やってみたいという子が増えています。

――実際にラグビーを始める子はどれぐらい増えているのでしょうか。

田尻:私たちが開いている子どもたちのラグビースクールの体験会は、札幌近郊の5か所で開催しているのですが、毎回30~50人ぐらいの子どもたちが集まります。そこから実際に入会してラグビーを始める子は、年間70人ぐらい。北海道だけでなく全国的に競技人口は増えていて、人気が高まっている実感はかなりあります。

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