リーチマイケルも期待「北海道“ラグビーの日”」

ラグビー,早明戦

連載では、来年のラグビーワールドカップに向け、競技の魅力や観戦のポイントを北海道ラグビーフットボール協会の田尻稲雄会長に聞いてきた。今回は「北海道”ラグビーの日”」のメインイベントとなった”100年の伝統”早稲田大学対明治大学の試合を振り返る。(取材・文/二株麻依)

リーチも期待「北海道”ラグビーの日”」

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札幌ドームでは、5月1日、午前中からラグビースクール選抜ゲーム、女子セブンズゲーム、U18合同チーム選抜ゲームなど、多くの人が競技に参加できるイベントが開かれた。午後から行われたメインイベントの早明戦には、道内外から訪れた7,822人の観客が試合を見守った。

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観客は、日頃からラグビーに接している人から、全く試合を見たことがないという人まで、様々だ。
大会の冒頭には、2019年のラグビーワールドカップ日本大会で活躍した日本代表のキャプテン、リーチマイケルの映像が、ドームのモニターに映し出された。
(リーチマイケルは15歳の時に札幌山の手高校に留学)

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「本日は札幌で開催される北海道ラグビーの日、ぜひ宴を楽しんでください。そして来年、フランスで開催されるラグビーワールドカップに向けて、また日本代表を熱く応援してください」

試合はロスタイムへ 激戦制したのは明治

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試合の立ち上がりは、早稲田だった。前半、センターの松下怜央がトライを決め、5点を先制した。明治も、スタンドオフの伊藤耕太郎がゴールを決めて、逆転。7-5とした。さらにセンター廣瀬雄也による得点で14-5となり前半を折り返した。

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後半も明治がリードし19-5と差を広げるが、早稲田も見事なパスラグビーで、エースでウィングの槇瑛人、キャプテンでナンバーエイト相良昌彦の躍動で、19-19の同点に追いついた。

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ロスタイム、明治の途中出場のプロップ富田陸(1年生)がトライ・ゴールを決め、明治大学が26-19で激戦を制した。

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北海道がラグビーに沸いた日

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当日は、NHKによる地上波生中継(道内向け)が行われたほか、札幌市中央区のNHK札幌拠点放送局内でパブリックビューイングが開催された。会場では元日本代表の畠山健介さんによる試合解説の中、トライが決まると拍手が起こるなど、多くの市民がラグビーに親しんだ日となった。

【札幌ドーム来場者の声】

千歳市から家族で来た5歳の女の子
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「見ていて楽しい。(私も)ラグビーをやって強くなりたい。」

東京から来た親子 20代娘(早稲田OG)と50代母
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「ラグビーが好きで、チケットは販売開始早々に取りました。もともとスポーツはあまり見ていなかったんですけれど、ラグビーにはハマってしまって。スピード感があるのと、生身でドンってぶつかる音。迫力があります。」
「いつも秩父宮とか国立は見に行っていますが、札幌で見るのも面白いなと思います。他の競技よりも体張っていて、親の気分で見てしまいます。今年の選手は華奢な子が多い気がしますが、前に試合で見たときよりも大きくなっていて、成長を感じました。」

室蘭市から来た20代男性(高校の時ラグビーを経験)
「すごくおもしろかったですし、結構迫力があって見応えのある試合を見られて良かったなと思います。またこういった大会があればぜひ来たいと思います。」

東京から来た50代男性(早稲田OB)
「この日のために東京から来ました。やっぱり見逃す瞬間なく続けられるプロセスが楽しいんですよね。野球とかサッカーとは違う、ずっと集中して見ていられるという。ラグビーのそういうところが好きですね。」

札幌市内から来た60代女性(はじめて観戦)
「初めて見たからルールは分かっていなかったんですけれども、反則などの説明が表示してあったのでそれを見ながら楽しみました。また来たいですね。すごく爽やかというか、一生懸命走って、すごいなと思って。もうちょっとルールを勉強して見たら、きっともっと楽しいんだろうなって思いますね。良い経験しました。」

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北海道がラグビーに沸いた1日だった。

>>特集連載:北海道ラグビーフットボール協会 田尻稲雄会長「ラグビー、北の大地で再燃」