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本物を考える。ネルデザインワークス・neruさんの「何度でも使いたいたくなる キャンプ道具」の共通項とは【Jeep meets Camp vol.01】

ブランド立ち上げの背景は「ないものはつくる」の精神

——neruさんとキャンプとの出会いをお聞かせください。

neruさん:キャンプは小さなころから親しんでいましたが、高校生くらいになると家族で行くこともなくなました。それから大学生のころにまた少しずつ楽しむようになり、就職してから本格的に道具をそろえはじめました。

以前は近くに緑がたくさんある広島に住んでいましたが、東京で満員電車に揺られるようになると窮屈さに疲れてしまって。それで週末はキャンプでリフレッシュするようになったのです。

妻もキャンプが好きなので、子どもが産まれても続けています。家族みんなキャンプが好きなのはありがたいことです。


キャンプギアをつくるようになった理由とは

——ブランド立ち上げのきっかけを教えてください。

neruさん:2014年にハンモックを自作したのが始まりです。ちなみに、後のブランド立ち上げ時につけた名前「ネルデザインワークス」は、この「ハンモック=寝る」が由来です。

その後、ガス管カバーが売っていなかったので革を探して手縫いしたり。そのようにして、徐々にいろいろなモノを手掛けるようになりました。「欲しいものがないならつくる」そんな感じですね。

neruさん:元々はメーカー勤務の営業職だったので、デザインやモノづくりの経験がありませんでした。だから今でもデザインは紙に描いたりとアナログな方法でやっています。

CAVE(テント)の場合は、最初に小さな模型をつくりました。針金をポールに、ラップを幕に見立てて組み立てるんです。おおよそ形が決まったら安い材料でもう少し大きくて本格的な模型をつくる。それを製造していただく工場に持ち込むのです。

世界的に見ても素晴らしい「日本の職人さんや技術力」を大切にしたいという想いが根底にあるので、なるべくその方たちにお願いするようにしています。当然CAVEもそうしたかったのですが、日本にはテントをつくれる工場がとても少なくて…、そこで、品質の高さを知っていた中国のTFS(THE FREE SPIRITS)と一緒につくることになったというわけです。


ブランドへかけるこだわりとユーザーへの願い

——モノづくりのうえで、大切にしていることとは?

neruさん:自分はよく「経年優化」という言葉を使いますが、これは年月がたつにつれて劣化するのではなく、味わい深くなっていくモノを示しています。そういうのが好きなので、素材やデザインをシンプルに、いつの時代でも「いいよね」と言ってもらえるようなモノをつくり続けたいと考えています。

——ユーザーはどのような人が多いのでしょう?

neruさん:若い方にも使ってもらえるようになりましたが、自分と同年代(40代)のこだわりの強い男性が多い印象です。そういう方々が、同じ嗜好をもつ人にネルデザインの良さを広めてくれているんです。

最近は毎週いろいろなイベントにお邪魔していますが、そこでのユーザーさんと会話する時間も大切にしています。
 
——今後はどのような展望を考えているのでしょうか?

neruさん:キャンプギアづくりにおいては、考えていることやコンセプトを変えるつもりもありません。その一方で、キャンプは音楽や食、クルマ、ファッションなどとの親和性も高いと考えています。なので、ライフスタイル領域に活動を広げていくことも意識していますね。

例えば、レンタカーでキャンプに行く若い人も増えていますが、そういう人達にこそ古い車の良さを知って欲しいという思いから、30年ほど前の古いジムニーのレストア・販売もしています。ほかにも、アメリカで仕入れたビンテージの古着をリメイクして販売したりもしています。

前述の「経年優化」にもつながるのですが、古いものを現代に合わせたり自分の解釈に落とし込んで、そういうカルチャーに触れていない人に提案するような活動をしていきたいと思っています。


真の楽しさを知るからこそ、モノづくりにつながる

——neruさんにとってキャンプの楽しみとは?

neruさん:たくさんあります。自然の中でゆったりとした時間を過ごす“豊かさ”は大前提としてありますが、20年以上キャンプをやってきて実感したのは“人とのつながり”ですね。

キャンプで出会った人と「また一緒に行こう」と約束をしたり、InstagramなどのSNSを通して知り合ったり。会社などの組織にいるだけでは良くも悪くもコミュニティは変わらないですが、キャンプを媒介にどんどん輪が広がるんですよね。

そのつながりのおかげで、自分だけでは難しいモノづくりもどんどん具現化できるようになっています。そういう意味でも、キャンプのおもしろさや可能性はまだまだ計り知れないと感じています。


ネルデザインワークスの「本気」が詰まったキャンプギア

キャンパー視点を武器に、高いデザイン性と実用性を与えられたネルデザインワークスのギアたち。ここからは、特にneruさんがおすすめするアイテムを教えてもらいます。

実用性とデザイン性を備える「AL Dutch」

こちらは、彫刻師・yangraver氏と一緒にデザインしたフタがアイコンの、アルミ鋳造のダッチオーブン「AL Dutch」(税込29,700円)。昭和10年創業の吉田木型製作所による「READYMADE PRODUCTS(レディメイドプロダクツ)」とのコラボで誕生した逸品です。

——ダッチオーブンというと鉄製のイメージですが。

neruさん:鉄製は重いし手入れも大変ですよね。でもやはりダッチオーブンには良さがあってみんなに知ってほしいと考えました。なので、気軽に付き合えるような、手入れが楽で軽いダッチオーブンをつくろうとアルミを採用したんです。

アルミには鉄ほどの保温性はないけれど、「すぐ熱くなって冷めやすい」ことを長所とも捉えられる。その特性をわかっていれば問題なく料理が楽しめるというわけです。

炊飯や煮込み料理も普通にこなせます。家での調理にも使えるので、女性も多くお求めになってくれています。

FUTAMATA向きの「新作ランタン」と真鍮「ガス管カバー」

ランタンを2灯化できる二股のガス管「FUTAMATA」(税込16,500円)と、ガス管に装着されている真鍮製のガス管カバー「vintagecover250」(税込14,300円)も人気商品。FUTAMATAに合わせて使いたいランタン(試作品)は、2023年内の発売を目指して開発中だそう。

——とても特徴的な形状のランタンです。

neruさん:FUTAMATAとガス管カバーに似合うランタンが見つからなかったので、新たにランタンを開発しているところです。こちらは試作品なのでガラスのホヤがありませんが、これから装着される予定です。

ガス管カバーは特殊な加工を施して、新しいような懐かしいような雰囲気を目指しました。普通の真鍮なら変色するだけですが、こちらはビンテージ風の不思議な仕上がりになりました。

テーブル周りを快適にする「kozara12」と「真鍮kozaround」、試作中のガラスのシェード「Vintage shade」

純日本製のホーロー食器ブランド「Platchamp(プラットチャンプ)」に型から完全別注した、ホーロー小皿「kozara12」(税込3,630円)。そしてkozara12をランタンスタンドに備えるための「真鍮kozaround」(税込19,800円)。さらにゴールゼロ用のガラス製シェード「Vintage shade」(販売価格未定)。これらも全てneruさんのこだわりが凝縮されたアイテムです。

——テーブル周りを華やかにする3つのギアですね!

neruさん:ホーロー小皿の「kozara12」は、シェラカップのフタにもぴったりなサイズ(直径12cm)に設定しました。食べ残しがあるときもサッとフタできますし、上にシェラカップをスタックできるのもポイントです。

シェラカップでお米を炊くとき、kozara12をフタにして上面に油を引く。そこに卵を落とせば同時に目玉焼きも焼けちゃう。半熟になるので、炊き上がったお米に卵をのせて醤油を垂らせば一品完成です。こんなふうにアイデアしだいで楽しさが広がるアイテムです。

neruさん:「真鍮kozaround」はKozaraユーザーでもあり、ガレージブランドでもあるSTUDIOwadがつくられていたものがベースになっています。はじめて見たときは「よく考えつくな」と感心しました。確かに使い勝手がいいし、ディスプレイとしても楽しめます。

それでMOLDS(M16による千駄ヶ谷のギャラリー)をオープンするときに、真鍮バージョンを一緒につくりませんか?と提案して製品化したものです。

neruさん:ガラスの「Vintage shade」は、イベントでランプアップさんと知り合ったのが始まりです。

「曲面のガラスシェードをつくりませんか?」と提案しましたが、ランプアップさんは多面型をつくっていたので「ちょっと難しいかも」と。それでも試作を重ねていただくうちに「できちゃいました!」と完成した一品です。こう言うと簡単に聞こえるかもしれませんが、かなりの試行錯誤を経て出来上がったものなのです。

こうして職人さんとしっかり関わるのは本当に楽しいことです。良いものをつくっている人がたくさんいるので、みなさんにももっと知ってほしいと願っています。

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Jeepに見る、上質なキャンプの「共通項」とは

——今回、撮影で使用したのは「Gladiator Rubicon(グラディエーター ルビコン)」です。

neruさん:Jeepはデザインと信頼性がずっと変わらないので好きです。フロントグリルなどで誰だってJeepだとひと目でわかる。コンセプトを貫いているところが素敵ですよね。良いデザインっていうのは、ずっと良いんだなっていう。こんなJeepの普遍性が魅力です。

自分が考える理想のキャンプギアも同じことだと思います。デザインや質実剛健さ、職人さんの技術など含めて、飽きずにずっと使いたくなるモノやクルマっていいですよね。

——ダブルキャブのピックアップトラックがお好きとのことですが。

neruさん:フォルクスワーゲン・ヴァナゴンのダブルキャブを所有しています。ワゴンだと空間を効率良く使って荷物を積載しやすいですが、逆に屋根のない荷台を備えるピックアップトラックは、ある種の「もったいなさ」みたいな部分に惹かれますよね。男心をくすぐるというか…。

それとJeepは内装の雰囲気も好きな部分。天井の素材が剥き出しなところも好感持てます。長く乗ると内張りが汚れてダレてきがちですが、これなら変わらず付き合えそうですよね。

——neruさんのクルマに対するこだわりとは?

neruさん:クルマ選びでは、何十年先もカッコイイと思えるかどうかをポイントにしています。

——もしGladiator Rubiconを手に入れたらどんなシーンで使いたいですか?

neruさん:間違いなくキャンプですよね。あと、最近は忙しくて行けてないのですが山に行く際にも乗りたいです。純粋に自然の中を走るのが楽しそうじゃないですか。走行性能を満喫できる場所に出かけてみたいです。


Jeep「Gladiator Rubicon」

2022年に日本導入された、Jeepファンのみならず幅広い層のキャンパーにも支持されるピックアップトラックです。

広い荷台によってアウトドアシーンでの使い勝手も圧倒的。ぬかるみや雪道、急勾配の走破性に優れているのは言うまでもありません。ハードトップパネルは軽量で取り外しも簡単、全てを外すと開放的なオープントップでのドライブも楽しめます。

また、Apple CarPlayに対応するナビゲーションや音声認識システム、アルパイン製プレミアムサウンドシステムなど便利な機能や先進テクノロジーも搭載しているので、車内空間も快適そのもの。駐車時・走行時ともにセンサーやカメラで車両の周りを認識するセーフティ&セキュリティシステムも搭載されています。

【主要諸元】

  • 全長×全幅×全高:5,600×1,930×1,850mm
  • 車両重量:2,805kg
  • 乗車定員:5人
  • エンジン種類:V型6気筒 DOHC
  • 総排気量:3,604cc
  • 使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
  • 最高出力:209kW(284ps)/6,400rpm(ECE)
  • 最大トルク:347N・m(35.4kg・m)/4,100rpm(ECE)
  • 駆動方式:後2輪・4輪駆動・オンデマンド方式4輪駆動(選択式)
  • トランスミッション:電子制御式8速オートマチック
  • 全国メーカー希望小売価格:9,600,000円(税込)

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撮影/関野温 撮影協力/outside BASE

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