【国内唯一】超希少木材を使ったアウトドアテーブル。キャンプ界に新風呼ぶ「七輪囲炉裏」の実力とは?
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日本が誇る伝統工芸品、南部箪笥(たんす)を手掛ける岩手の家具メーカーが、組み立て式家具の新ブランド「A&D/W」を設立。第1弾として、くぎを使わないで木板を接合する指物技術を生かしたテーブル「七輪囲炉裏」をリリースしました。繊細なデザインと耐久性の両立は、岩手産の、ある希少木材があってこそ。約30年前にその「逸材」を購入した先代が、家族に生前に託した物語がありました。
岩手の希少木材を使った国内唯一のアウトドア家具
組み立て式家具の新ブランド「A&D/W」を設立したのは、岩手県北部の九戸村にあり、南部箪笥を手掛けるマルイ造形家具工業。1945年の創業で先々代から南部箪笥を製造し、全国の百貨店を中心に高級家具を展開しています。コロナ禍で非対面型の商売を考えていたときに、キャンプ人気の高まりを受けて挑戦したのが、伝統の木工技術を生かしたアウトドア分野への参入でした。### アウトドアファニチャーに新風
ブランド第1弾となる新商品「七輪囲炉裏」は、その名の通り、七輪を囲炉裏のように取り囲むテーブル。職人の手作業と緻密な調整によって生み出された和モダンなデザインは、もはや伝統工芸品と呼べるほどの雰囲気をまとい、現在あるアウトドア家具の中でも至高の領域。
テーブルは14枚の板からなり、組み立てはわずか1分ほど。さらにアウトドアの組み立てテーブルは、持ち上げて移動させようとすると、脚部などが不安定になる場合が多いですが、宮大工も使う指物技術によって、上下左右のどの方向に動かしても安定しているのが特徴です。 簡単に組み立て、分解ができるため、汚れの掃除も簡単というメリットも。七輪だけでなく、30×30cmほどの小ぶりな焚き火台なら、炭火の使用ができ、実用性も十分。5万円(税込)とアウトドア家具としては決して安くはない値段ながらも、自宅や庭で使いたくなるインテリアのような高級感が注目され、昨年12月末の発売からすぐに約70台販売する人気に。アウトドアギアの世界に「伝統工芸」という新しい風を吹かせています。人気の七輪囲炉裏を予約する
使いどきになった希少木材のオノオレカンバ
ただ、七輪囲炉裏が注目を受けているのは、単に伝統技術を使ったアウトドアテーブルだからではありません。何よりもほかと違うのは、岩手県産の希少木材オノオレカンバ(斧折樺)をその材料に使っていることにあります。
マルイ造形家具工業によると、オノオレカンバは、幹が3年で1mmほどしか成長しない落葉高木。樹齢約300年でも直径50cmに満たないため、国内ではほとんど植林されていない希少な樹木です。斧が折れるほど堅いということから命名され、同社は実際に体重約70kgの男性が厚さ15mmの木板に乗っても折れない耐久性をアピールした動画を公開しています。
マルイ造形家具工業の経営を担う三兄弟の三男で、職人で社長の千葉暢威さんはオノオレカンバについて、次のように言い切ります。「その密度は針葉樹と大きく違い、引き締っていて、強度と粘りが群を抜いています。細やかな自然な木目は、とても優しさを感じさせてくれます。強くも優しい木材なんです」。### 希少木材が使えた理由とは
▲先代が遺してくれていたオノオレカンバ
マルイ造形家具工業が保有していたのは、約15トンのオノオレカンバ。2019年の夏に亡くなった先代の重男さん(享年75)が約30年前に「世の中にほとんど知られておらず、いつか宝になる」と県内で生木を買い付け、会社を引き継いだ三人の息子たちに残してくれていたものでした。
木材を有効に使うために、一番大切なのが、乾燥。約30年の天然乾燥によって、反りの少ないまれにみる安定した木になり、「そろそろオノオレカンバを使って何を作ろうか」と考えていた3年前。先代にすい臓がんが見つかり、一線を退かざるを得なくなってしまいます。
「あのオノオレカンバを使ってほしい」
抗がん剤の副作用で意識が朦朧としていた晩年の重男さん。通常の会話が難しくなってしまった中でも、病院に見舞いにきた跡継ぎの3兄弟に繰り返し何度も、ずっと伝え続けていた言葉。「分かった、分かった」。暢威さんは病院からの帰りに、会社の敷地にずっと保管されていたオノオレカンバの材木を思い浮かべながら、アイデアを出しては消してを繰り返します。 オノオレカンバの固さを考え、たどりついたのはスリムで軽量なアウトドア家具。折しも新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全国的に密にならないキャンプに脚光があたり始めているときでした。
専務で長男の一興さんは建築デザイン、常務で次男の雅之さんは、橋梁などの公共構造物の設計がもともと専門で、二人の力があれば、家具の設計もお手の物。それを社長で職人の三男暢威さんが作り上げます。
ふたを開けてみれば、ゼロから始めた地方の新生ブランドながら、その技術力の高さとデザインが話題となり、想像を大きく上回る売れ行きに。家具の大会で2つのアワードを受賞するまでに成長します。 ただ、重男さんは約30年待ったオノオレカンバを使った商品を見ることなく他界。三兄弟の最後の親孝行は残念ながら間に合いませんでした。
「母も『息子たちの活躍をお父さんに見せたかったね』と言っていますよ」。暢威さんが少し照れながら語ってくれました。 ## 家族の思い出のための妥協なき品質
キャンプでの使用も考えているのに、なぜ焚き火台でなく、七輪の囲炉裏にこだわったのか─。最後に暢威さんに聞いてかえってきたのは、七輪の前によくいた父親との思い出。岩手の地酒、南部美人と肴を堪能する重男さんの姿でした。「私も当時の父親と同じ歳になってわかったのですが、七輪にはやすらぎを与え、家族との絆を深める不思議な力がありますよね」。
組立式にしたのは、子どもと一緒に準備から片付けまでを楽しんでほしいから。「キャンプやバーベキューを家族で楽しんでほしい」という思いの詰まった七輪囲炉裏。大人になっても忘れられない最高の思い出を残してもらうため、妥協を許さない品質とデザインを求めたのは、自分たちの家族の思い出があったからこそでした。### 基本情報
商品名:七輪囲炉裏
使用サイズ:W750×D750×H250mm
収納サイズ:W750×D150×H150mm
囲炉裏中央部の開口サイズ:W440×D440mm
重さ:約6.5kg
価格:50,000円(税込)
*2021年1月21日現在で6カ月待ち七輪囲炉裏を購入したい
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