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最高の一瞬『観客の目線_箱根駅伝』
箱根駅伝は青山学院大学が優勝し、私も復路のゴールでその瞬間を狙っていました。
それでこれは失敗写真なんです。こうしたのを狙っていたわけではなく、ピントが奥に抜けてしまいました。この直後からピントが手前に戻ってきたので、事なきを得たのですが。
ただ、奥にピントが行ってしまったこの1枚があったことで、逆に「ああ、これだけの観客がいたんだ」と思わされたんです。
世間の大きな注目が集まる大会ですが、コロナ禍では「応援に来ないでください」というアナウンスもありました。そして今年は観客が戻ってきた。
当たり前なんですが、観客みんなの目線がゴールに向いているのがいいですね。そしてほとんどの人がスマートフォンを構えているのも面白いですが、私たちカメラマンと同じで大事な瞬間を収めておきたいんだなという。警備員の方がこの瞬間はゴールのほうを見ているというのも面白いですね。
失敗写真なんですが、偶然こうした光景が撮れて選ばせてもらいました。
▼岸本勉(きしもと・つとむ)
1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして様々な国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて14大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。2015年FINA世界水泳選手権カザン大会より、オフィシャルFINAフォトグラファーを担当。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
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