• HOME
  • 記事
  • その他
  • 元甲子園球児の高校教師がプロバスケチームの社長に。阿久澤毅が「ずっと大切にしているマイルール」

元甲子園球児の高校教師がプロバスケチームの社長に。阿久澤毅が「ずっと大切にしているマイルール」

プレーヤーやマネージャー、経営者などスポーツ界で活躍している人々それぞれが持っているマイルールや座右の銘、こだわりなどを「5つ」紹介していただき、それについて語っていただく企画「Philosophies -5つの哲学-」。

今回は、Bリーグ・群馬クレインサンダーズの代表取締役社長・阿久澤毅さんです。元甲子園球児で、前職は約30年間高校教諭を務めながら、野球部の監督として指導もされていました。定年目前の59歳で、プロバスケットボールという異業界への転職を決意された阿久澤さんに、高校野球指導者時代から大切にしている「5つの哲学」を挙げていただきます。

(取材日:2023年7月27日)

1.感謝する

何においても感謝から始まると思っています。このお仕事をいただいたのもいろいろな偶然やご縁が重なったからです。

今ご協力や支援をいただいている人たちは、かつての教え子や知り合いが多かったりするんです。「昔、先生に教わったんですよ」と言われて、あの時のあの子だったんだと。びっくりしますよね。

そういう偶然で出会った人と、時を経て再び出会えることがとても嬉しいです。そのようなつながりがどんどん増えていて、本当に日々充実しています。

―お仕事に活かせているのがすごいですね。

チームやプロバスケットボールの普及活動と思って動いています。とにかく試合を見に来てくださいという一心で、みなさんに接していますね。

というのも、まだまだ認知度が低いと思うからです。このチームやプロバスケについて知っている人は、群馬において10%くらいでしょう。新アリーナもバスケ好きの方はすごいものができたと思ってくれていますが、存在すら知らない方が結構います。ですから、やりがいがあると思っています。

2.振らなければ当たらない

高校教諭時代の30数年間、野球部の監督をやっていまして、この言葉は子ども達にずっと言ってきました。当たり前のことですが、とにかくバットを振らないとボールは当たりません。

だから、まずは当たらなくてもいいからバッドを振ってみよう、そこからがスタートだと、子ども達の背中を押してきたんです。バッターボックスに入ったら、この気持ちをしっかり持つことが大事だと思っています。

―ほかに、意識されていることはありますか。

今は、大人が子どもに野球を教える時代になっていますが、私たちの頃は教わるのではなく、最初は自分達でやってみることが始まりだったんです。最近の大人は、子どもに失敗させたくない、より良い結果を求めたいと、つい先回りをしてしまう。そうすると、「〜するべからず」だらけになってしまうんですね。

結果、子どもは自由に動けなくなります。三振はダメですよ、ではないんです。最初は当然、力量がなかったり、うまくいかないことがほとんどですが、とにかく振ることから全てが始まるのです。

このお仕事を引き受けたのも、自分も打席に立って振ってくるよ、という気持ちもありました。

関連記事