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【コラム】DAZNの強気値上げに併せて実現して欲しい7つの機能

支払い履歴の確認・領収書の発行

ウェブ上のマイ・アカウントページから支払いの履歴を見ようとすると、「現在表示準備です」の文言が2年以上出続けています。問い合わせたところ、サインアウトからの再ログインをと言われ、それでも表示がされないのでその旨を伝えたところ、「改善します」とのことでした。

問い合わせをしたのは1年以上前で、いまだに表示準備中です。さすがに温厚で気長な私でも、全裸でDAZN本社前に抗議の座り込みをしてしまいそうです。

というか、むしろこれができないのは自分だけで、他のみんなはできているのでしょうか? だとしたらこれは政府の陰謀でありイルミナティがロスチャイルドして全てはワクチンに仕込まれた5Gウイルスのせいなのでは? 早急に改善して、MAKE DAZN GREAT AGAINしていただければ、抱かれてもいいと思っています。

見られる競技の増加

なんだか、どんどん見られる試合が減っていませんか。

契約の問題上、仕方がないとは言え、昔は見れていたバレーボールやNBAなども今では見ることができません。さらには、視聴可能なサッカーのリーグも減ってきていて、来シーズンのプレミアリーグを見られるか怪しいという話も出回っています。

値上げするのなら、より多くのスポーツ、リーグが見られるようになってほしいですよね。手始めに、馬車競技の復活はどうでしょうか?

DAZN初期になぜか放送していた馬車競技ですが、英語での実況のためルールも勝利条件も把握することができないまま、いつのまにか消えてしまいました。その復活を望むユーザーの声も強いのではないでしょうか。競技の多様性のためにもぜひ馬車競技の復活を!放送復活の際には、私は馬車に抱かれます。

推しチームが有利になる

高いお金を払って視聴するからには、気持ちのいい試合を見たいじゃないですか。わざわざ金を払って負け試合を見るなんてマゾの極みです。

試合開始直後に相手に3枚のレッドカードを提示、タッチダウンでの得点が相手の倍、相手のピッチャーが利き腕と逆で投げる、他のF1カーのタイヤがドーナッツなどの具体的かつ圧倒的なアドバンテージが与えられてもいいと思いませんか?

そうですよね、思いますよね。ただ、問題は他のチームを応援するファンも課金しているということなんですよね。そこらへんの利害に関してうまくコントロールしていただければ、私はDAZNの調整能力に抱かれます。

人生が上向く

金額が上昇したことによって、人生自体もガンガンに上昇するのがいいのではないでしょうか。仕事はどんどんうまくいき、体の悪い部分も瞬く間に治って健康体に、気になっていたあの人も急にLINEの既読スルーをやめてくれるし、買った馬券の2割は必ず当たり、生牡蠣を食べても決して当たらず、歩いた足跡からは花が咲き誇り、肩からは石油が噴き出して、手の平からはワインが溢れ出ます。もう抱かれますよね、絶対。

何も起こらない、現実は非情である

色々と予想を立てましたが、一番最後のこの「何も起こらない」という可能性が一番高いでしょう。

料金値上げしたのに何もメリットがないことにみなさんは怒るかもしれませんが、DAZN側としては何か機能を追加する理由はないんです。だって、客に逃げられる心配がないんですから。

ちょっと昔に、地方の商店街の近くに大規模安売り店が進出し、根こそぎ商店街を壊滅させるなんて話をよく聞いていたかもしれません。“安いところに買い物に行く”それは消費者の合理的な行動なので、止めることができません。

しかし、その後に大規模店が商品の値上げを敢行したとしても、他の店に買いに行くことは不可能です。もう選択肢はなくなっているんですから。

今回のDAZNの値上げで起こっていることも同じことです。値上げして何も機能追加がないんだったら契約を辞めてやる! と強気に出られればいいんですが、そうもいかないんですよね。だって、Jリーグなどのスポーツは他に放送してるところがないんですから。

要するに、我々はもうDAZNに抱かれてしまっているんです。まあでもその抱かれ方は「悔しい……でも感じちゃう……!」という歪な関係ではあるんですけど。

ここで、値上げと言ってもまだ月3000円じゃないか、という意見があるのもわかります。

たとえば昔海外サッカーとJリーグの全ての試合をスカパー! で見ようとしたら月に6000円くらいかかっていたんです。それに比べたら、今のところはまだまだ全然安いもんですよ。

ただ、その頃とは全く時代が変わってきていることは認識しなければいけません。NetflixやSpotifyは月に約1000円で使用することができ、Youtubeは無料で見ることができます。

費用もそうなんですが、なによりも可処分時間をいろんなエンターテイメントで奪い合っているというサブスク大戦争時代なんですよね。

そういう状況で、2時間もライブで拘束する上に、機能がアップデートされず、使いづらい環境を維持していたらどうなるのでしょうか。

「好きだけど、時間もお金ももったいないし、もうスポーツはいいかな」なんて気持ちになってしまうかもしれませんよね。そうなったら、もう二度とその人たちはスポーツに戻ってこないでしょう。だってNetflixもYoutubeも楽しいですからね。

現代は、コンテンツが溢れてる時代だからこそ、視聴者はコンテンツだけを見ているのではありません。コンテンツを配信している企業のスタイルも含めた「物語」を見ているのです。

そして、その物語を選択している自分がいったいどういう目で周囲に見られているか、ということが最も重要になってくるんですよね。だからこそ、DAZNもできる範囲でユーザーフレンドリーな機能改善をしていく(あるいは機能改善に前向きな態度を見せる)ことは重要なんじゃないかな、と思います。

そういう姿勢が、DAZNが今後またやむなく値上げした場合にも率先してついていくという「本当にDAZNに抱かれている人」を作っていくんじゃないでしょうか。DAZNさん、どうか私を、抱いてください!!

■プロフィール
tkq(@tkq12
日本プロスポーツスローガン研究会上級顧問。主にサッカーチームのスローガンについて日々研究を重ねています。応援するチーム(ジェフユナイテッド千葉)がJ2に10年以上幽閉中で、何とか法的措置で昇格できないか模索中。

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