THINK SPORTS『実況と解説』

スポーツ中継に欠かせないのが、実況と解説だ。

画面越しに聞こえてくる実況と解説次第で、そのスポーツを見る人の印象は何倍にも変化する。先日の東京オリンピックでも、数々の耳に残る実況や、素晴らしい解説があり、視聴者を楽しませてくれた。

オリンピックは名実況、名解説の宝庫だ。繰り返し放送されるハイライトシーンと共に、そうした実況と解説も繰り返し流されるから、人々の記憶により深く残ることになる。そういう点で、実況と解説はスポーツの楽しさの一端を担っていると言えるだろう。

プロ野球やJリーグなど、試合数が多いスポーツなどは、その分だけ実況と解説のセットがあり、たくさん中継を見る人にとっては好き嫌いなども出てくる。

サッカーの日本代表の試合では、地上波と、BS放送、インターネット配信、ラジオなど、同じ試合で別々の中継をする時があり、視聴者は好みの実況と解説を選ぶことができたりもする。

試合の状況を説明していきながら話を進行する「実況」と、専門家による各プレーやシーンの詳しい説明の「解説」。日本ではこれが定番のスタイルだが、海外のスポーツ中継はもっと柔軟なところもあるそうだ。

試合中は実況のみが続き、ハーフタイムなどの試合以外の時間に解説者が話すスタイルや、実況・解説の役割分担がほとんどなく、2、3人が自由に語り合う形もあるのだとか。

日本でも、野球やサッカーなど、見る人の多くがその競技に詳しくなってくれば、つきっきりの実況や解説はいらないという人も増えてくるはずだ。ただ、以前CS放送などで行われていた、実況と解説のない会場音のみの中継というのはやはり寂しかったのだろうか。いつの間にかなくなってしまった。

それだけに、今後スポーツ中継の実況と解説がどう進化していくのかも楽しみなところだ。

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