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高橋藍(元シュートボクシング日本王者)が見据える、「女性が輝く世界」

シュートボクシング界全体が輝いて見えるように

——引退をしようと思ったのはいつごろだったのでしょうか?
私は結婚しているのですが、去年の頭くらいから、子供も欲しいと思うようになったんです。女性としての身体的な理由からも、どこかでピリオドを打たなければいけないなと。それで、去年1年間を最後に引退すると考えました。

——引退してこれからはどういう活動をしていく予定なのでしょうか?

出版の仕事をずっとやっていたのですが、去年1年は引退するということもあって雇用形態を変えてもらっていました。仕事量を半分にしてもらって、練習量を増やしていました。練習をして仕事をして…の繰り返しだと競技に専念ができないなと。悔いを残したくなかったので、しっかりやりきろうと思ったんです。その中で心と体の両面についても意識するようになりました。食事についても途中で勉強し直し、改善して、体の変化を実感できました。
今は私がそうして得られた経験を今度は総合的にいろいろな女性に伝えていきたいな、と思っています。

世の中で頑張っている女性に向けて、運動・食事・メンタルを合わせて学んでいける環境・コミュニティを作り、私がそういったことを教えることで、みんなが元気になって、日々の活動を頑張れるようなきっかけになればと思います。

——今は、動き出すために学んでいる段階なんですね。

そうです。もともと私はシュートボクシングの総本部であるシーザージムで女性のクラスを教えているので、それをもうちょっと展開して、違うところでも教えていきたいなとも思っています。

また、子育てしているお母さん達の日頃のストレスをミットで受け止めてあげたいなと。モノに当たれるというのはストレスを発散できるので、そういうのを気軽にできるようにしたいなと考えています。

意欲的で、パワフルな女性はたくさんいます。でもそれで頑張りすぎて体を壊している人とか、食事がしっかり取れていない人とか、多いと思うんです。そういうものを受け止められるようなサポートやサービスを並行してやっていければと思っています。奥さんが家でイライラしているよりも、外で何か活動をしてすっきりした状態でいてくれる方が旦那さんや子供にもいい影響があると思います。女の人は行動や口に出すことでストレスを解消できると思うので、それもできるコミュニティづくりをしたいです。

——そういったものを作り、成功させたらまたシュートボクシングにも良い形で還元が出来ますね。

そうですね。引退後は編集の仕事に注力していこうとも思っていたのですが、やはり他にも何か形になることをしたいと思いました。同時に選手を引退しても形に残るようなことができる、というのを周囲に見せていかなければいけないなという思いがありました。競技そのものではなくても、その世界を離れた後に輝いている人がいることが分かれば、シュートボクシングの価値も高まってくると思うんです。だから私は引退した後も、競技の世界全体が輝いて見えるようにいろいろな活動をしていきたいです。
高橋藍

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