オールブラックスの「ハカ」の歴史。その種類と使い分け方とは
ラグビーのオールブラックス(ニュージーランド代表)が、試合前に行う儀式として有名な「ハカ」。その起源は、ニュージランドの先住民である「マオリ族」が、戦争時に身体的、精神的な準備や、一致団結を目的に行っていたダンスにあった。
ラグビーの試合において、初めてハカが披露されたのは1888年である。現在、オールブラックスのハカは「Ka mate(カマテ)」と「Kapa o Pango(カパオポンゴ)」の2種類が存在するが、2005年にKapa o Pangoが発表されるまでは、Ka mateのみが披露されていた。
日本開催のラグビーW杯2019で披露されたKapa o Pango
出典:World Rugby
Ka mateは19世紀初頭にマオリの戦士によって作曲されたが、Kapa o Pangoはオールブラックスのために作曲されたものである。動画にあるKapa o Pangoは当初、喉をかき切るようなジェスチャーが不快であるとして、多くの批判が寄せられた。しかし、これはマオリ族の精神に則っており、身体に生命を吹き込むシンボルであると説明されている。
ハカの種類やリードする選手は、すべて試合直前にチーム内で決定されており、その試合の捉え方や対戦相手によって変化する。古くから伝わるKa mateのほうが認知度は高いが、大事な試合の時にはKapa o Pangoが披露される。
日本開催のラグビーW杯は、ハカの文化を知る良い機会でもある。ニュージランドと同じオセアニアのサモア、トンガ、フィジーにも独自のハカが存在するため、比較して見るのも面白いのではないだろうか。
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