最高の一瞬『笑顔のガッツポーズ_南野拓実(サッカー)』

2019年9月の日本代表の試合、パラグアイ戦でゴールを決めた南野拓実です。森保一監督の日本代表で一番得点を取っていますし、チームの中心選手ですよね。

このときはちょうど南野を狙っていた瞬間で、ガッツポーズと笑顔といういい絵が撮れました。最近は選手のアップの表情を多く狙うようにしています。「○○選手の写真ありますか?」というリクエストが多いんですよね。だから、選手のいい表情を撮れたときが、撮っている実感が湧くというか……。

サッカーのカメラマンには、不思議に「撮りやすい選手」と「撮りにくい選手」というのがあります。南野は「撮りやすい選手」。これはおそらく、相手のマークを振り切って、ゴール前に何度も飛び出してくるからだと思います。

逆に、カメラマン内で「撮りにくい選手」で有名なのが小野伸二。中盤でシンプルなプレーが多く、意外なタイミングでどんどんパスしていくので、なかなかボールを持っているところのいいカットが撮れないんですよ。

南野はどんどん実力を上げてきている印象があって、この写真の表情も自信に満ちあふれた感じがありますが、まさかリバプールという世界的なビッグクラブへ移籍するとは。この先、どれだけ活躍してくれるのか楽しみです。

▼木鋪虎雄(きしく・とらお)

1962年、長野県飯山市生まれ。写真学校卒業後、大阪のカメラマンに弟子入り。その後、朝日新聞社、学研などでスポーツ写真の世界に魅了され、現在はサッカーを中心に、ラグビー、バスケットボール、高校野球などを撮影。サッカーではW杯3回取材。

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