
「練習ではうまくできたのに、本番だと全然できない」というのはどんなスポーツでもあることかもしれませんが、ゴルフではほぼすべての人がこれを経験しているのではないでしょうか。
ゴルフの恐ろしいところは、練習場と実際のゴルフコースの環境が違いすぎる、ということです。練習場では平らな場所に置いたボールをただ打てばいいのですが、コースでは傾斜もあるし、ラフもバンカーもある。
特に最初の頃は、コースに行くたびに思い知らされていました。ああ、ゴルフとは「自然との戦い」なんだな、と。
そんな過酷なゴルフというスポーツの中でも、特に厳しいのが、夏ゴルフ、冬ゴルフ、雨ゴルフの3つです。暑すぎる、寒すぎる、濡れまくる。どれも悪く言えば「大自然の脅威」であり、良く言えば「大地の神様からの贈り物」です。(良く言い過ぎました)
まず、夏ゴルフ。夏はとにかく暑い!ゴルフをやる前は、ゴルフをやっているおじさんたちがなぜあんなにも黒くなるのか不思議だったんですが、やってみてわかりました。夏場に長時間にわたって強い日差しにさらされるゴルフは、日焼け対策ゼロでやっていると容赦なく紫外線を浴びまくり、ロバート秋山さんぐらい黒光りしたBODYが完成することになります。
真夏のゴルフはとにかく暑くて、生命の危機を感じるほどです。実際亡くなる人もいるというのだからシャレにならない。水分補給が重要なので、浴びるほど水やポカリを飲むことになります。水は飲んだ分だけ汗になってそのまま流れていき、自分の体が「ただ水を通す管」のように感じられますが、それでも飲み続けるしかありません。
そして、夏場は芝が深い。ボールが深いラフに飛び込むと、バンカー並みに打ちづらかったりすることもあるし、ボールが埋もれてなかなか発見できないこともある。照りつける日差しのもとで命を懸けてラフの中のボールを探していると、これは何の罰ゲームなのかなと思います。
ただ、正直に言うと、それでも夏ゴルフは楽しい。緑の色が濃く、豊かな自然を満喫できる。それはまさに大人の遠足。頭の中で久石譲の『Summer』が流れています。
(Photo by ArtMassa)
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次に、冬ゴルフ。実は私はまだ本格的な冬ゴルフは経験していません。冬にコースに出たことはありますが、たまたまそれほど寒くない日ばかりでした。
あくまでもそんな自分が経験した範囲で言うと、冬ゴルフは思ったほど悪くなかったです。手がかじかむほどの寒さだとスイングに支障が出そうですが、そこまででなければ、むしろ暑いよりは快適な気もします。
暑さというのはドラクエで言うところの毒の沼地のようなもので、一歩ずつ歩くたびに体力が奪われていく感覚があるのですが、多少寒いぐらいではそう感じることはありません。
冬ゴルフの難点は、極端な厚着はできないということでしょう。モコモコの上着に身を包めば寒さはしのげますが、体がまともに動かなくなってしまいます。だから、動ける範囲で服を重ねるしかない。そこに限界があるのです。
最後に、雨ゴルフ。昔は多少の雨でも決行するのが当たり前だったようですが、最近は天気予報で雨だとわかるとゴルフの予定をキャンセルする人が多いようです。私も雨予報だと同行者と相談した上でキャンセルして、コースには行かないことがほとんどです。
でも、一度だけ雨ゴルフを経験したことがあります。降水確率40%ぐらいの微妙な天気で、降るとしても一時的な小降りで午後にはやんでいる、という予報だったので行くことにしたのですが、結局はそこそこの雨が午後まで降り続けていました。気象庁と石原良純を恨みました。(良純に罪はない)
そんな天候でプレーしてみた感想としては、雨でも意外といけるな、と思いました。コースの状況が悪いとスコアもめちゃくちゃになるのかと思っていたのですが、多少の雨ならそこまで影響はありませんでした。ボールやクラブが泥だらけになるので、一回一回それを掃除したりするのが少々面倒でした。
ただ、もう一回やるかと言われたら、もちろんやりたくはない。雨はドラクエで言うと、毒の沼地というよりバリアー。ゴリゴリに体力を削っていきます。
最後に補足として、風について。ゴルフの上級者は風を読んでプレーをするそうですが、私自身はほとんど気にしたことがありません。そもそも風がなくてもボールが曲がるので、風で曲がるのを気にするという感覚がありません。風を気にするぐらい上手くなりたい。自然との戦いには今のところ負けっぱなしです。
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