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「とりあえず終わりたいと思って(笑)」 古江彩佳が“土砂降り”バーディ締めで大歓声!

豪雨の中バーディフィニッシュ! 観客の歓声を引き出した。(撮影:ALBA)

<HSBC女子世界選手権 最終日◇5日◇セントーサGCタンジョンC(シンガポール)◇6774ヤード・パー72>

大雨が降りしきるなか、古江彩佳が18番グリーンでその雨の激しさを上回る大歓声を浴びた。突如降り始めた大雨のためバンカーには水がたまり、グリーンには水が浮き始めた状況。プレー続行不可能ともいえるなかで、8メートルのスライスラインを決めると、ギャラリーから歓声と拍手が沸き起こった。

「すごいうれしかったです。すっごい土砂降りのなかでもすっごい盛り上がってくれたので、よかったなと思います」

鳥肌が立ったのは周囲だけではない。隣にいたキャディのマイク・スコット氏も驚いた。雨のなか打とうとした古江を、一度は止めた。「マイクが『いくの?』って。わたしは行く気満々で」と、その制止を振り切りルーティンへ入った。

「とりあえず終わりたいと思って(笑)。距離感を合わせて、ラインがあえば入ってくれたらいいな」というシンプルな気持ちで打った球は、グリーン上で水しぶきを上げるようにカップに向かって走り、そのまま吸い込まれた。古江のカップイン直後、競技委員があわてて競技を中断するほどの状況だった。

圧巻のバーディ締めで、この日は7バーディ・2ボギーの「67」。トータル14アンダーまで伸ばし、3位タイで大会を終えた。

出だしから飛ばした。1番のティショットは右に曲げ、飛球方向には木が邪魔になるラフから5メートルにつけてバーディ発進。続く2番もバーディ。グリーンギリギリのところにタイトに切られているピンに対して、「クラブによっては危ないところを逃げたりしながら上手く攻められた」とぐんぐんスコアを伸ばした。

南国特有の急な悪天候により、連日中断があった今大会。4日間ともタフなコンディションだったなかで、「毎日アンダーで回れたり、ビッグスコアも出せたりしたのはよかった」と笑顔で振り返る。初日から「68」、「69」、「70」、「67」と3回の60台を出した。

このあとすぐ日本に戻り、9日開幕の国内女子ツアー「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフ」に出場する。「体調管理をしっかりして、しっかり休んで頑張りたいです」。過酷な“アジア3連戦”の最終戦に向けて、弾みをつけた最終ホール、そして4日間だった。(文・笠井あかり)

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