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大本研太郎プロの詳細計測で判明!『Ai-ONE』は、ミスヒットしてもショートしない!

――精密なパッティング計測器『サムパットラボ』と『クインテックボールロール』という2大巨頭を組み合わせ、ツアープロからアマチュアゴルファーまで詳細なパッティング解析を得意としている大本研太郎プロ。そんな彼に、オデッセイのAIパター『Ai-ONE』シリーズを検証してもらった――
 
裏側の凸凹が“AI設計”の証

業界初のAI設計フェースが搭載された、オデッセイの『Ai-ONE』『Ai-ONEミルド』。既に国内男女ツアーにも投入され、ジョン・ラームも使用するなど話題になっているが、一番の驚きはフェース裏側の不均厚な凸凹フェースインサートだろう。特に『Ai-ONE』の方は、小窓から中の不均厚フェースが見える形となっている。

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これはAIが「ミスヒットした時でも芯と同様に転がること」を目的に、チタン製の『Ai-ONEミルド』と樹脂+アルミ製の『Ai-ONE』それぞれに最適な肉厚設計をAIが施しているのだ。平らなフェースインサートだった、古い『ホワイトホット #1』と精密な計測器で比較計測して、物静かな大本研太郎プロも驚きを隠せない。
 
打点がズレても、ショート率6%

「計測器メーカー・クインテックとの共同研究の結果から、従来パターで大きく打点を外すと【15%ショートする】と言われた通りの結果で、昔のモノはトウ側に2㎝外すと約15%ショートしたのに対し、『Ai-ONE』は約6%しかショートしません。8mの15%は残り1.2mで、6%は48㎝。距離が長くなれば打点は外れるし、そのショート率から計算すれば利点が分かります。パットは距離感が最も重要ですから」(大本プロ)
 
たしかに倍の距離の16mで、残り2.4mと96㎝では大違い。前者なら3パットの危険性がかなり増すが、1m以内なら我々アマでもセーブできる圏内だし、3倍の距離の24mだと残り3.6mと1.44m……。ただ「打点2㎝外し」の検証は、さすがに大袈裟ではないだろうか。プロは芯で打つ筈だし、我々アマでもそんなに打点はズレないはず。
 
「いえいえ、一般アマチュアのストローク分析をかなりの数でしてきましたが、1㎝以上なんて普通に外れますし、最近はプロゴルファーでもパターでトウ側に打点を外す傾向がドライバーとも共通する時代ですよ。それに、ネックに近いヒール側より、トウ側に外す方が当たり負けてショートしがちなため、プロ・アマ問わずに打点と距離感は常に課題だと言えます」(同)
 
フェースが捻れないから、スピン・打出角も整う

初速・サイドスピン・打出角など転がりのデータが全て測れる計測器クインテックで、注目は「打点がズレた時のフェースツイストの少なさ」だと言う。ボール初速以外のサイドスピンや打出角も整う結果に「打った感覚でも明確で、昔のパターと比べて明らかにフェースが負ける感覚が少ない」と大本プロ。
 
「特に、ヘッド重量の軽い昔のパターとはすごく差が出ますね。ヘッド重量はメーカーやモデルで差があるものでボール初速に影響大ですが、『Ai-ONE』なら打点を外しても初速だけでなくスピン量や打出角まで整うのが印象的です。それだけフェースの捻れが少ない証拠とも言えるでしょう。
 
クインテックでは初速だけでなく、フェースのネジレ・スピン・打出角など総合的にパッティングの成否を判別できます。樹脂インサート比較で『Ai-ONE』も昔のモノと歴然の差が出ましたが、金属製でソリッドな『Ai-ONEミルド』も同様に打点ズレに強かったのが意外だし、かなり嬉しいポイントです」(同)
 
▲ネックは過去の話題!?

記者も削り出しパターの愛用者。直近でロングパットで何度もショートに泣き「うわっ、緩んだ」と思わず同伴者に言い訳したが、実は打点ズレのせいである……。ブレード型以外のツノ型マレットもチェックした大本プロは「Ai-ONEミルドはより小ぶりで操作性も高い」と言い、ノンインサート好きの大本プロは『Ai-ONEミルド ONE T』が超お気入りだった。

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近年のパタートレンドは、『トラス』や『TRI-BEAM』など▲ネックが話題の中心だったが、ここへ来て一足飛びに時代が先へと進み、“AIパター”の波が金属フェースにまで訪れた。手痛い「ショートからの3パット」で1日2~5打は損しているだけに、記者はこの機の変更を真剣に悩み中である。(でも、ミルドが7万近くは正直キツい……)
 
Text/Mikiro Nagaoka

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