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20歳・小暮千広がツアーデビュー戦へ 青木瀬令奈との練ランで「気持ちが晴れやかに」

プロとしてレギュラーツアーにデビューする小暮千広(撮影:鈴木祥)

<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 事前情報◇5日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6420ヤード・パー72>

昨年11月のプロテストを2位タイで合格した小暮千広は、今大会がプロとしてレギュラーツアー初出場となる。高校3年生だった2021年には日本地区予選を通過して海外メジャー「全米女子オープン」に出場(予選落ち)し、日本大学に進んだ昨年は「日本女子学生」を制するなど、アマチュア時代に数々の実績を積んできた20歳。大会前にはパッティングコーチの姉・広海さんにチェックを受け、準備を整えてデビュー戦を迎える。

今年の全米女子オープンと同じ週にレギュラーツアー初出場となった小暮は「縁じゃないですけど、何か特別なものを感じますね。決まってから今までにないワクワクを感じていました」。今年もペブルビーチを目指して予選にチャレンジしたが、敗退。主戦場のステップ・アップ・ツアーも今週は試合がなく、空き週になるはずだったところに主催者推薦の話が舞い込み、「本当にありがたいです」と感謝しきりだ。

火曜日は青木瀬令奈と練習ラウンドを行った。小暮が通った明秀学園日立高のゴルフ部総監督を務めるのは、片山晋呉ら数々のトッププレーヤーを輩出した水城高ゴルフ部で監督を務めた石井貢氏。青木のキャディも務める大西翔太コーチが水城高出身であることから実現した。

「ちょっと悩んでて落ち込んでいたところもあったんですけど、すごく学びが多い練習ラウンドで、これからが楽しみだなと気持ちが晴れやかになりました」。ステップでもトップ10入りは1回と思うような結果が出ないなか、青木との練習ラウンドは気持ちを前向きにさせる効果もあったようだ。

姉の広海さんは多くのツアープロを指導する橋本真和コーチとともにパッティングコーチとして活動中。「試合に行く前夜は必ず自宅のリビングにあるマットで、姉にチェックしてもらっています」。ときには深夜に姉妹そろってパジャマ姿で、ということもあるというが、今回は夕食後に約1時間、チェックを受けてきた。広海さんは稲見萌寧に帯同しており、「稲見さんが試合中にどんな行動をし、どんな練習をしているのかも教えてもらっています。私はまだトップ選手の方と交流する機会が少ないので、すごく参考になります」。限られた練習ラウンドのなかで、いかに効率的にコースをチェックするかなど、姉を通じて学ぶことは多いという。

パッティング以外は松山英樹や畑岡奈紗を指導する黒宮幹仁コーチの指導を受ける。「コーチは米国に行くことが多くて、今週は『全米女子オープン』です。私も徐々にそこに近づけるように、コーチに置いていかれないように頑張りたいです」。今週の目標は予選を通過して、少しでも上位でプレーすること。再び世界の舞台に挑むための第一歩がここから始まる。(文・田中宏治)

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