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昨年覇者と地元・滋賀出身プロが語るハナサカレディース、今年琵琶湖に咲く“花”は?

昨年覇者の脇元、この大会で大輪の花を咲かせた!(撮影:鈴木祥)

<ハナサカレディース ヤンマーゴルフトーナメント 事前情報◇20日◇琵琶湖カントリー倶楽部 栗東・琵琶湖C(滋賀県)◇6408ヤード・パー72>

賞金総額3000万円、JLPAGステップ・アップ・ツアー春の大一番「ハナサカレディース ヤンマーゴルフトーナメント」が4月6日~8日の日程で、滋賀県最古の歴史を持ち、日本オープン(1993、2021)、日本シニアオープン(2009)、日本女子オープン(2014)など数々のメジャー大会が開催された名門・琵琶湖カントリー倶楽部を舞台に開催される。
 
昨年大会では脇元華が優勝。昨年を振り返り、脇元はその喜びを以下のように語った。
 
「プロ入り後、日本ではハナサカレディースが初めての優勝だったので、すごい記憶に残っていますし、大会名にも『ハナ』と付いているから運命を感じる、ではないですけど(笑)、本当にうれしかったです。そういう意味でも印象深い試合ですね。昨年、優勝したときにも言いましたが、自分の名前が入った大会で優勝できるなんて本当に一生忘れられないです」(脇元)
 
この大会名の「ハナサカ」は、“人の可能性を支え、人と未来を育む”という創業以来受け継がれてきた共催者ヤンマーホールディングスの価値観で、同社が支援を行っている様々な文化醸成活動、次世代育成活動の名前の由来にもなっている。同大会でも同様に、未来に向けて多くの可能性の花を咲かせてほしいという思いから「ハナサカ」という言葉が名称に入ったという。
 
「ステップ・アップ・ツアーって文字通りそこで力をつけて、レギュラーツアーに行くための自信を養う場所だと思って昨年戦いました。ステップでは、優勝争いをして、絶対トップ10に入るという強い気持ちで臨みました。難しい琵琶湖カントリーで、難しいセッティングで、3日間アンダーパーを出せて勝てたのは本当にうれしかったし、すごく自信になりました。レギュラーツアーでも早く勝ちたいと、より強く思えるようになりました」(脇元)
 
この大会で自信をつけ、今季は見事ファイナルQTで11位に入り、レギュラーにステップアップした脇元。大会の目的である、「次世代の育成」を体現してみせた。

今年、脇元の後を追おうとこの大会での優勝を虎視眈々と狙うのが今年でツアー参戦2年目となる藤田かれんだ。藤田は滋賀県出身。研修生をしていた琵琶湖CCで開催されたハナサカレディースに、昨年プロとして初めて参戦。ルーキーイヤーの昨年は「悔しかったし、苦しかった」(藤田)と思うような結果が残せずに終わってしまった。
 
ショット面ではパーオン率14位(※ステップ・アップ・ツアー)と悪くなかったが、上位の選手たちとの差を感じたのはアプローチとパッティングだったという。このオフはツアーコーチで特にパッティングの技術に定評のある大本研太郎氏に師事。今まで厳格にライン読みや曲がり幅を考え、どちらかといえば左脳で考え抜いて打っていたパットを、大本氏にアドバイスを受け、「映像化してイメージを重視して打つ」という右脳を使うスタイルに変化させた。まだ完全に慣れてはいないが、「練習ラウンドの平均パット数を計算したら1~2打は減りました」(藤田)と手ごたえを得たという。
 
大会に向けての意気込みについて藤田はこう話す。
 
「楽しみな気持ちも、勝ちたい気持ちも誰にも負けてないので、そこが空回りしないようにしたいです。よく知っているコースですが、試合では練習のようにはいかないので、冷静にマネジメントしたいですね」(藤田)
 
今年は自身が“かれん”な花を咲かせられるか。新スタイルを取り入れた藤田の今季の活躍に期待したい。
 
今回の大会では昨年と使用コースが変わり、難易度はさらに上がる予定だという。ヤンマーホールディングスの村山勉スポーツビジネス室長はこう語る。
 
「コースレーティングとしては、昨年よりも難しくなると聞いています。我々としては、競い合う場として、あそこで勝ててよかったという舞台にしたいと考えています。好スコアが出る出ないではなく、選手の皆さんにあそこで3日間戦うことで力がついた、いい経験ができた、ステップの中でも勝つと自信を持って上に行けるよ、などと言われる大会にしたいですね」(村山室長)
 
昨年はアンダーパーで大会を終えたのはわずかに4人。ステップでも「最も難しい」(藤田)との声も多い琵琶湖CC、数々のメジャー大会の舞台となった難関を乗り越え、今年花を咲かせるのはだれか。もうすぐ琵琶湖の桜舞うコースで、熱く華やかな戦いが始まる。

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