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2日間ドライバー封印でボギーなし! 米澤蓮は「欲につられない」プランで、初優勝へ視界良好

昨日に続いて、今日もドライバーは握らなかった(撮影:岩本芳弘)

<パナソニックオープン 2日目◇22日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>

昨日の初日を6バーディ・ボギーフリーの「66」で6位タイにつけていた24歳・米澤蓮が2日目も初日をトレースしたかのようなプレーをみせ、連日の「66」でフィニッシュ。初勝利へ向け、上位で優勝戦線にとどまった。

10番からスタートした米澤は、12番パー3から3連続バーディと波に乗る。その後はパーを重ねる我慢のラウンドが続いたが、折り返した後半1番パー4で再びバーディを奪うと、6番パー4、最終9番でもバーディを決めた。これで予選の2日間は、自身が最も評価するポイントであるボギーなしのラウンドを実現している。
 
昨日の初日は、今まで一度も経験したことがないという、“1ラウンドドライバー使用0回”で見事なプレーをみせたが、2日目もドライバー不使用は継続。「ドライバーの調子が悪い」というのも理由のひとつだが、その最大の目的は「欲につられない」こと。ドライバーを使わないことはもちろんだが、一番は攻める気持ち、ここで行けばもっと伸ばせるという欲を封印することにあった。
 
「プラン通り」と表現した初日のプレーを2日目も忠実に実行したことで、着実にスコアを上乗せ。「ロングホールも一発打ってしまえばチャンスに変わるというのはあるんですけど、逆に1発曲げればピンチになるホールもある。ならばしっかり計画通りにレイアップした方がスコアは作れる」とプランの真意を明かしていた。
 
体重も増量(80キロ)し15ヤードほど飛距離も伸びたという米澤。ティショットでドライバーを使わなくても、ティアップすれば3番ウッドで300ヤード近く飛ばす。ネガティブ要素の多いドライバーではなく、3番ウッドを持つことでリラックスしてショットに臨めるのも奏功した形だ。
 
オフにはニュージーランドオープンに出場するなど、試合という実戦の場に積極的に出ていった成果が、いま結果として表れている。「去年まではできなかったことが今年は2回、3回とできるようになっています。この試合でも事前に立てたプランを、その通りに実行できているのは成長した証です」と話す表情からは自信を感じさせる。
 
できる自分を自覚したとき、人は充実感で満たされる。「いま正直ゴルフするのが楽しいし嬉しいです」と素直に喜びを口にした米澤。首位のソン・ヨンハンとは2打差。明日からの決勝ラウンドでも、ドライバーと遜色ない飛距離が出せる3番ウッドを握り「欲につられない」プラン通りのプレーで優勝争いに絡んでいく。(文・土屋裕一)

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