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“最終日”でわずかに逃した準シード 脇元華は「ピリついている」QTで目指す鬼門突破

脇元華は“鬼門”の4日目を前に、どれだけスコアを伸ばせるか(撮影:福田文平)

<JLPGA ファイナルQT 2日目◇29日◇葛城ゴルフ倶楽部宇刈コース(静岡県)◇6421ヤード・パー72>

メルセデス・ランキング54位でシード確定前の最終戦「大王製紙エリエールレディス」を迎えた脇元華は、前半戦出場権の獲得に向けて、順当にプレーを進めていた。悪天候による土曜日の中断を挟み、10位タイで迎えた最終日に「75」と落として46位タイまで後退。ランキングは57位に落ち、準シード獲得はならなかった。

大王製紙エリエールレディスのあとは、一度、宮崎に戻った。国内男子ツアー「ダンロップフェニックスオープン」開催直後のシーガイアで、「試合の後だったから、状態もかなりよかった。いい練習ができた」と、この1週間に向けて調整を重ねた。

今季は“4日目”が課題だった。第3ラウンドまでの平均ストロークは71台を並べているが、第4ラウンドは「74.1844」で全体85位。「焦りじゃないけれど、予選日と同じゴルフをすればいいのにそれができない。4日間フラットに同じ状態で回れるような技術、体力、考え方をしないと」。

この2日間は、ショットが好調。初日のパーオン率は18ホール中15回、2日目は16回としている。だが、初日は34パットで1オーバーからのスタート。「きのう焦ったけど、ショットが悪くないという自信があった。この2日間はプラスになります」。この日は「68」で回り、トータル3アンダーの7位タイで後半戦へと向かっていく。

昨年は11位で突破したファイナルQTの空気は、やはり独特な緊張感がある。「ピリついているし、みんな敵って思っていると思う。バーディを獲ってもナイスバーディと声をかけられなかったり…」。ラウンド中は選手と話すことはせず、キャディさんとの会話がほとんど。さらに一打一打に対するマネジメントで考えることも多く、体は元気でも、頭はどっと疲れる。そんな4日間を乗り越えた先に、レギュラーツアーの出場権が待っている。

今季わずかに逃した“QT回避”のリベンジのためにも、「出場権を獲ります」と返り咲きを目指す。“鬼門”である4日目をどう乗り越えるかというのが頭の片隅にあるなか、まずは3日目でのさらなる浮上を図る。(文・笠井あかり)

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