年間王者争いはクライマックスへ 27億円ボーナスはグーチ? デシャンボー?
<LIVゴルフ第13戦 at ジェッダ 2日目◇14日◇ロイヤル・グリーンズGC(サウジアラビア)◇7048ヤード・パー70>
昨年大会覇者のブルックス・ケプカ(米国)が8バーディ・ボギーなしの「62」をマーク。後続と2打差のトータル12アンダー・単独トップに立ったのを一番喜んだのは、ほかでもないテイラー・グーチ(米国)かもしれない。
グーチは「64」と伸ばしてトータル6アンダー・9位タイに浮上。ポイントランキングで決まる今年の年間王者だが、トップに立つキャメロン・スミス(オーストラリア)が25位と低迷しているため、グーチが逆転する可能性が大きくなった。
「明日は何が起こるのかみんなが注目している。すごく激しい戦いになるけれど、こんなチャンスはない。必死でプレーしてつかみ取るしかない」とボーナス27億円が与えられる年間王者に大きな意欲をみせた。ポイントレース2位のグーチとスミスのポイント差はわずか8。スミスが仮に25位で終えるとポイントはゼロで、グーチは10ポイントを得る10位内で大会を終えれば逆転となる。
一方、2日目に「63」と伸ばしたブライソン・デシャンボー(米国)がトータル7アンダー・4位タイに浮上。現在ポイントレースは3位で、トップのスミスとの差は24ポイント。単独3位で大会を終えるとスミスと同点、2人までの2位タイ以上ならスミスを追い抜き、グーチの結果次第では大逆転での王者戴冠となる。
「明日はとにかくこの試合に勝つことだけを考える。その結果がほかのすべてを片付けてくれる」とデシャンボー。「まだまだ戦いは終わっていない。18ホールも残されている」と気持ちを引き締めた。
トップを行くケプカはポイントレース5位。たとえ大会連覇を達成しても年間王者には届かないが、3位に浮上するチャンスはある。年間3位のボーナスは800万ドル(約12億円)となっている。
「8つのバーディ。すごく冴えたプレーだった。今やっていることを続けて、明日もいいプレーをしたい」と勝利に意欲を見せながらも「LIVゴルフもメジャーの成績をポイントにカウントしてくれたらいいのに」とシステムへの不満もこぼした。今季は「マスターズ」で2位、全米プロで優勝を果たしている。「(PGAツアーの)フェデックスカップなら、ぼくはトップに立っていた」と悔しさをにじませていた。(文・武川玲子=米国在住)
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