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岩井千怜が史上初の姉妹プレーオフ制す「ひとつの夢が叶いました」

三つ巴のプレーオフを制した岩井千怜。姉・明愛とのV争いで「ひとつの夢が叶いました」(撮影:福田文平)

<RKB×三井松島レディス 最終日◇14日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)◇6299ヤード・パー72>

近年まれに見る大激戦。名門・和白でカップを掲げたのは岩井ツインズの妹・千怜(ちさと)だった。

正規の18ホールをトータル11アンダー・単独首位でホールアウト。クラブハウスリーダーとなったが、姉の明愛(あきえ)、昨季の年間女王・山下美夢有が追いつき、三つ巴のプレーオフ(18番パー5)へともつれ込んだ。

姉妹によるプレーオフはツアー史上初。1ホール目はいずれもパーで迎えた2ホール目だった。明愛がフェアウェイ右から“直ドラ”でグリーン手前のラフに運んだのを見るや、続く千怜もドライバーを手にした。同じくフェアウェイからの魂の一打は、姉よりもピンに近い絶好の位置へと着弾した。

アプローチは約1メートルのチャンスにつけた。山下、明愛ともにパーで上がり、決めれば優勝というバーディパット。これをしっかりと沈めて大歓声が沸き起こった。緊張の糸が切れた千怜はフウッと一息つくと、ギャラリーの拍手に両手を上げて応えた。

優勝スピーチでは「今年はあともう少しというところで勝てない日々が続きました。きょうはその悔しさをバネに、絶対勝ってやるという気持ちで挑みました」と話した千怜。今季はこれまでトップ5入りを3度記録するも、勝利はなかった。史上初の姉妹プレーオフという最高の舞台で、価値あるシーズン初勝利をつかんだ。

「プレーオフで明愛と美夢有さんと回れて、とても幸せな時間でした。姉妹でプレーオフができてひとつの夢がかないました」

明愛は今年4月の「KKT杯バンテリンレディス」で初優勝を挙げており、同一シーズンでの姉妹Vは史上初の快挙となった。飛ぶ鳥を落とす勢いの岩井ツインズ。これからも名勝負を繰り広げて、ツアーの歴史を作り上げていく。

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