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知る人ぞ知る日本の「グラインドワークス」が、東南アジア売上3倍、欧州4倍って何が理由!?

パトリック・リードと『グラインドワークス』の関係とは!?(Grindworks HPより)

まだ、パトリック・リードがLIVに移籍する前、2015年に誕生した日本のカスタムパーツブランド「Grindworks(グラインドワークス)」が一時期話題になったことがある。20年にリードは「Mr.新美にセンター重心のアイアンを要望して、ボクが求める最高のモノが完成した」と話しており、その後にロゴ入りバッグになったリード。誰もが「Grindworks契約」と思うのが普通だが、実はそうではない。
 
▶▶▶パトリック・リード、PXG契約は1Wだけ!?grindworksの新ウェッジに愛息の名
 
「彼はクラブ使用契約を一切しないことで知られております。現在パトリックが使用しているアイアンやウエッジ、パターは全て彼とグラインドワークスで共同開発したもの。それでも、グラインドワークスとの間に使用契約は結んでいません。パトリックとグラインドワークス、デザイナー新美との信頼関係で両者利益が成り立っております」(同社)

2020年にはリードの使用モデル『PR-101A』アイアンを発売した同社だが、なんと「契約外は維持」という、不思議な関係が成立していた。新美清成氏に改めて話を聞くと、契約を結ばないリードとの協業関係はLIV移籍後も維持しており「世界市場での認知・売上アップ」という副産物を産んだとか。
 
「日本で『グラインドワークス』は徐々に知名度が上がってきて、一部のお客様にコンポーネントの世界で、エポン・ミウラ・グラインドワークスと御三家に入れていただくこともあり有り難い限りです。一方、東南アジアやヨーロッパの市場では、一昨年頃から著しい進歩があり、売上も3倍増、4倍増を続けております。これは、昨年発表した『イクイノックス』ドライバーのヒットに起因するところが大きいです。

『イクイノックス』ドライバーはパトリックの夫人のジャスティンが名付け親ですが、初期モデルを生産した後、2022年12月に有馬記念で奇しくも競走馬のイクイノックスが優勝と、何かと出だしから縁起の良いドライバーです。初期プロトタイプは一昨年暮れにパトリック用に作りましたが、彼の幾度の試打と実戦投入後、全ての結果をフィードバックして、一般向けに昨年秋より米国発売しました。
 
その後、今年に入って日本やアジア市場向けにライ角を1度アップライトに修正し、つかまりの良い仕上げが良かったのか、日本でもYouTubeなどで高評価をいただき、ショップ様中心に売れるようになりました。アジアや欧州市場の売上増は、パトリックのLIV移籍で欧州の出場機会が多くなり、それに伴ってグラインドワークスの知名度上昇が要因の一つですね」(新美氏)
 
そのホームページ(https://www.grindworks.jp/about-us/)にはパトリック・リード本人と新美氏が握手し、「チームに加わった」と顔と名前も掲載されているのに、なぜか未契約の両者。「グラインドワークスはその背後にいる個々人全てがブランドを背負っているという意識を持つチームです」と説明もされているが、不思議なチームの協業関係は今後も続く。

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