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「いいきっかけをつかみたい」 植竹希望は“自己流”からツアー3勝の男子プロに師事

自身初のタイトル防衛に挑む植竹希望(撮影:米山聡明)

<KKT杯バンテリンレディス 事前情報◇13日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6523ヤード・パー72>

昨年大会で2時間超えの6ホールにわたるプレーオフを制しツアー初優勝を飾った植竹希望が、1年ぶりに熊本に戻ってきた。「いまのところいつも通り変わらず。でもスタート前に緊張してくるかも…」という連覇がかかる一戦を前に、「初めての試みでどうなるかはわからないけど、いい感触をつかみつつある状態なので、きっかけを得られるような試合にできたらいいなと思います」と心境を語った。

やはり“死闘”ともいえる四つ巴のプレーオフは強く印象に残っている。前日の指定練習日に行われた大会恒例の優勝記念植樹の際には「プレーオフは全部覚えている」と話し、どこから打ったか、そのときの風の状況などが脳裏に焼き付いている。

「もちろん連覇をしたいけど」と意気込む一方で、力強く断言できないのは、昨シーズンの中盤から思うようにプレーできていないから。昨年10月の「日本女子オープン」から予選落ちが目立つようになり、今季は6試合を終えて最高成績が「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフ」の34位タイ。すこし苦しい連戦が続いている。

それでも「調子が良くなりかけているような、いい感触をつかみつつある状態」と復調の兆しが見え始めている。今年2月から男子プロゴルファーの西川哲に「ご指導いただいている」と明かした。ツアー3勝を誇り、いまはシニアツアーに参戦している現役プロだ。

妹・愛海(なるみ)から紹介してもらったというが、「(西川プロからは)物理的なことしか言われなくて、わたしがハマっちゃうタイプ(笑)」と相性もバッチリ。今大会にもコーチとして帯同してもらっているという。

“自己流”ながらもタメが深い、まるでPGAツアー選手のようなスイングの持ち主である植竹だが、「フェースローテーションが多いスイングをしていた。それが少なくて、下半身を使って打つようなスイングにしている」と改造中。二人三脚で調整を重ね、「それができるようになると細かい動き、アプローチも良くなってくると思う」と苦手意識のあるアプローチも上り調子になってきている。

「先週から」は新たにメンタルトレーニングコーチにも話を聞き、パッティングの向上につなげている。これまでは「いろんな方に聞いて、自分なりに解釈していいものを取り入れて」と“理論派”らしく頭をフル回転させていたが、「やりすぎてがちゃがちゃとして、自分がもともと持っていたものがなくなっちゃった感じがした」。そして妹からの紹介をきっかけに、コーチをつけるという新たな一歩を踏み出すことになった。

「いまは課題があるので、まずは一打一打に集中してしっかりやっていきたい」と臨む初のディフェンディング大会。今季の目標はトップ10回数を「去年(6回)の2倍」にすること。まずは思い入れの強いこの熊本で『1』を記録して、大きな足掛かりにしたい。(文・笠井あかり)

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