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土壇場で抜け出した藤田寛之が感慨深いナショナルOP制覇「誇りをもってプレーできる」

藤田寛之が念願のナショナルオープン制覇を果たした(提供:日本ゴルフ協会)

<日本シニアオープン 最終日◇17日◇能登カントリークラブ 日本海・はまなすコース(石川県)◇6993ヤード・パー72>

粘りが身上の藤田寛之だが、まさに真骨頂のゴルフだった。

「前半は本当にショットが全然フェアウェイにいかず…。パーオンしたのも6番と9番だけ。そこでバーディを獲ったのは良かったですが、ラフやバンカーに入って非常に苦しかった」。

それでも前半をノーボギーでしのいだが、後半も計算違いが襲った。「自分のキーポイントにしていた14番でバーディを奪って2打差にしたかったのにできず、逆に15番でボギー。それでもスコアを見たら9アンダーで並んでいたので、16~18番でバーディを奪えばプレーオフか優勝があるかなとは思っていた」。

思惑どおり18番でバーディを奪い、一歩抜け出して念願のシニア日本タイトルを獲得。「今日の練習場では結構良かったんですけどね。コースに出たらボロボロでした。シニアになると、みんなこんな感じなんですかね」と笑ったが、すぐに真顔に戻って感慨深げに続けた。「プレー自体はまだまだ。でも、調子が悪い中でもスコアをまとめて優勝できたのは、これまでの30年のプロ人生において、培ってきた何かがあるんでしょうね」。

過去に日本シリーズ優勝はあるものの、ナショナルオープンの制覇は初めて。「選手生命で見れば下り坂にある中、応援してくれる人に少し恩返しできたはず。そして、この優勝で少しは誇りをもってプレーできるかも」。藤田の闘志に、新たな火をともす優勝となったのは確かだ。

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