• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 「トーナメントは勝利した」 タイガー・ウッズは45位も72ホール完走、次戦はどこになる?

「トーナメントは勝利した」 タイガー・ウッズは45位も72ホール完走、次戦はどこになる?

タイガー・ウッズは大勢のファンに囲まれて4日間を戦い抜いた(撮影:Getty Images)

ジョン・ラーム(スペイン)の勝利を称える表彰式。大会ホストを務めたタイガー・ウッズ(米国)が18番グリーンに姿を現すと、再び「タイガー!」コールが沸き起こった。26位タイで最終日を迎えたタイガーは追い上げを目指したが、「73」と2つ落とし45位で大会を終えた。

出だしの1番パー5で4メートルを沈めてバーディーを奪ったが、5番で1.3メートルを外すなどショートパットにも苦戦。8、9番はともにティショットをフェアウェイ左サイドのバンカーに入れて連続ボギー。後半もその勢いは取り戻せなかった。

それでも、終盤は力を振り絞った。16番パー3は1.5メートルにつけてバーディー奪取。最終18番で1メートルのパーパットを沈めると、右手を大きく上げて大歓声に応えた。

「僕は試合には勝てなかったが、試合も、(大会を主催した)タイガー・ウッズ・ファンデーションも、“勝利”した」。自身は約7カ月ぶりに公式戦に復帰、大ギャラリーがコースを埋め尽くし大成功に終わった「ジェネシス招待」を称えた。

「残念ながら僕のリビエラでの未勝利の記録は更新されてしまったが…。ジョンのプレーは素晴らしかった」とラームの勝利を称えたタイガー。同大会は1992年、当時16歳でアマチュアだったタイガーにとってPGAツアーデビュー戦だった。93年もアマチュアで出場したがともに予選落ち。プロ転向後97年からは毎年のように参戦したが、最高位は98年の2位で「タイガーが勝てないコース」となった。

今年は45位タイに終えたが、72ホールを歩ききったのは、2021年2月の自動車事故からの復帰戦となった昨年4月「マスターズ」以来初めて。「これは大きな進歩。回復が正しい方向へと向かっている」と自信をみせた。また4日間の平均飛距離は306.2ヤードで大会24位につけ、「以前のように足で地面を蹴ることはできないが、体幹でパワーを生み出せる」と力を失っていないことも証明した。

だが、この4日間の戦いのあとは「痛みがとれるまでには時間が必要」としたタイガー。気になる次戦については、「今季もメジャーを中心に戦う。メジャー4つに出ることが目標。うまくいって、あと2つほど試合が加えられれば…」と今季も限定的なスケジュールになるとし、マスターズ前の参戦には明言を避けてコースをあとにした。(文・武川玲子=米国在住)

関連記事