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「最後まで諦めずにできた」 渋野日向子&笹生優花ペアは9個のバーディ奪うも引き分け

最後まで豪州ペアと激戦を繰り広げた笹生優花(左)と渋野日向子ペア(撮影:南しずか)

<ハンファ・ライフプラス インターナショナル・クラウン 2日目◇5日◇TPCハーディングパーク(米カリフォルニア州)◇6550ヤード・パー72>

ハナ・グリーン&サラ・ケンプと2日目を戦った笹生優花&渋野日向子のペア。1番は両国ともにバーディを奪って引き分けでスタートしたが、2番でバーディを奪われ、いきなり1ダウンと劣勢になった。そして3番では笹生がバーディを奪うがサラが決め返し、5番ではサラが先に決めて笹生が決め返すという“バーディ合戦”が続いた。

「(相手)ふたりともショットメーカーなのは分かっていたので、バーディを獲らないと難しいことは分かっていた。自分らが頑張るしかないという感じでした」(渋野)という序盤の滑り出し。6番で渋野が7メートルのバーディパットを沈めてスクエアに戻すも、続く7番ではハナがバーディを獲って、再び日本が1ダウン。9番で戻しても11番で取られてと、オーストラリアに主導権を握られてしまった。

それでも続く12番の笹生のバーディで再び追いつくと、14番ではフェアウェイからの2打目がピン奥70センチにつけるスーパーショットとなりバーディ。ここで1アップとなり、この日初めて日本がリードを奪った。15番は両国パーとして逃げ切りを図ったが、16番では笹生と渋野がともに2打目でグリーンを捉えられずにボギー。オールスクエアで終盤へと入っていった。

17番を分けとすると、勝利のため最終18番はバーディ必須の状況に。2オンを狙った笹生がフェアウェイからピン奥のエッジまで運ぶと、「あそこまでもってきてくれて、3打目はすごい気楽に打てた」と、渋野の3打目は手前2.5メートルにピタリ。これを決めて先にバーディを奪ったが、サラが手前1.5メートルを入れ返して、引き分けのままフィニッシュ。日本としては今大会初の勝ち点0.5ptを手にしたが、手放しによろこべない結果となってしまった。

プレー中はペア戦らしく、協力しあう場面が多く見られたことが印象的だった。「ちょっと手伝ってって(言っていた)。最後に曲がるかなどの話しもした」(渋野)と笹生のパットのラインを一緒に読み合い、信頼を寄せた。ペコリと頭を下げながら「お世話になりました」と笹生は答えるが、このように笑い声を響かせながら、笑顔で18ホールを完走した。

「まじできょう(笹生は)パーフェクトだった」と渋野が言えば、笹生は「渋野さんがいて自信があったからめっちゃ振ってました」と話し、互いに支え合ったふたり。きょうは渋野が5つ、笹生が4個のバーディを奪い、攻めのプレーを見せ続けた。

それでも、最後は勝ち切ることができずにドローで終えたことについて渋野は、「めっちゃ悔しいですし、その一言につきる。最後まであきらめずにはできたけど」と肩を落とす。その後、同じ予選プールのタイVS韓国でタイが2勝を挙げたことで、3日目を待たずに予選敗退が決まった。

悔しさはつのるばかりだが、最後の18ホールに気持ちを切り替える。「2日間成績を残せなくて悔しい気持ちはあるけど楽しくできた。それだけでも見てもらえたらありがたい。あしたも笑顔で楽しく頑張りながら勝てたらいいなと思いますので、応援してくれるとうれしいです」と渋野が話せば、笹生も「一緒です」と笑顔。あすの“日韓戦”で、今大会初の勝利をつかみにかかる。(文・笠井あかり)

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