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暫定首位の岩井明愛 “二度寝”でせわしない朝の始まりも、7バーディ奪う完璧プレー

岩井明愛がブリジストンレディス初日を「64」と好発進(撮影:福田文平)

<ブリヂストンレディス 初日◇18日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県)◇6573ヤード・パー71>

 

前週、ツアー史上初のプレーオフ双子対決で敗れた岩井明愛がボギーなしの7バーディで「64」をマークし、午前スタート組が全組ホールアウトした時点で7アンダーの単独首位に立った。

10番からスタートすると、15番までの6ホールで5バーディの快進撃。この日は「約15分の寝坊」というミスから始まったが、コース上では完璧なプレーを見せた。

 

岩井は午前7時のトップスタートとあって、ホテル出発は早朝4時45分だった。「いつもは出発の30分前に起きるんですけど、目覚ましを止めて、また寝てしまったみたいで、時計を見たら(4時)32分。ヤバいと思って焦って出てきました」。予定のホテル出発時間にはなんとか間に合ったものの、あわてて顔を洗って、歯を磨いて、着替えをしてと、せわしない一日の始まりとなった。

 

それでもラウンドが始まれば、バーディラッシュを披露。10、11番を連続バーディで滑り出すと、今大会からパー4となった13番でも残り170ヤードの2打目を3メートルにつけてバーディ。ここから15番まで3連続バーディで一気にスコアを伸ばした。

 

「前半はチャンスについて、それが入ってくれたのがよかった。今季はずっとショットは悪くありません」と、岩井。昨季のパーオン率は山下美夢有、稲見萌寧に続いて3位、今季もここまでで5位とツアーでも指折りのショットメーカーが序盤から真価を発揮。インはパー35ながら自身初のハーフ20台となる「29」をマークした。

 

後半はピタリとバーディが止まったものの「アウトは長いホールが多く、チャンスにつけるのは難しいので、パーでもいいと思っています」と、ラウンド内容には及第点を与える。それでも最終9番パー5をきっちりバーディで締めくくり、暫定ながら2週連続の単独首位発進。

 

前週は最終的にプレーオフで敗れただけに「今週は上位に行きたいという気持ちが強いかなと思います」と、悔しさをモチベーションに変えて残り3日間、上位でのプレーを続けるつもりだ。

 

ちなみに寝坊の思い出を聞いてみると「昨年のヨネックスレディスでもありました。ヤバいと思って集合場所に行ったら、(妹の)千怜の体調が悪いということで、待っていたみんなの雰囲気が悪くて、おかげで私の寝坊の印象が薄れた感じで助かりました」と教えてくれた。

 

その大会は体調が悪かったはずの千怜が2位タイ、明愛が10位タイと、ともに上位でフィニッシュ。明愛の寝坊は、姉妹にとっての吉兆なのかもしれない。(文・田中宏治)

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