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シード争いは「いつものことなので(笑)」 崖っぷちの小鯛竜也が6年ぶり首位発進
<三井住友VISA太平洋マスターズ 初日◇9日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
ツアー2勝目を目指す小鯛竜也が、4バーディ・ボギーなしの4アンダー「66」をマーク。初優勝を挙げた2017年「マイナビABCチャンピオンシップ」以来、6年ぶりの首位タイ発進を決めた。「練習ラウンドの時からすごく調子が上がってきた。思い通りのプレーができました」と会心のラウンドだったようだ。
前半を2アンダーで終えた小鯛は、そのまま勢いに乗って後半もボギーフリー。4番は池が絡む難しいパー3だったが、ティショットで池をしっかり避け、6メートルほどのバーディパットを決めた。さらに7番パー3はベタピンショットを披露し、この日4つ目のバーディを奪った。「難しいセッティングの中でコースマネジメントを踏まえて、いいゴルフができたかなと思う。自分の中でも自信になります」と手ごたえを口にした。
シーズン終盤戦で、賞金シード争いも佳境に入っている。来季のシード権は賞金ランキング65位までに付与されるが、日韓共催「Shinhan Donghae Ope」で優勝したコー・グンテク(韓国)は義務試合数不足のため除かれ、同66位までとなる。現在65位の小鯛はシード圏内ギリギリだ。「いつものことなので、そんなに気にしていない(笑)。みんなよりそこはだいぶ経験しているので」と笑いながら話す。
2018年は62位、19年は57位、20-21年は65位、22年は67位(義務試合数不足選手5名を除く70位までにシード権)と、33歳は毎年シード権争いに身を投じ、そして生き残ってきた。修羅場を潜ってきた“経験”を、今季も存分に生かしている。
明日は雨が降りタフなコースコンディションが予想されるが、「内容としてはいいゴルフができている。(明日も)しっかりマネジメントをして、一打一打を集中したらすごくいいプレーになると思います」。ツアー2勝目と来季シード権。小鯛は二兎を追う。(文・神吉孝昌)
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