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木村彩子が“繰り下がり”で全英出場権獲得 「本場」の外車にもワクワク

全英切符を獲得した木村彩子。“本場”の高級車にも思いを馳せた。(撮影:藤井孝太郎)

<宮里藍 サントリーレディス 最終日◇11日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6513ヤード・パー72>

トータル14アンダーでホールアウトした木村彩子は、がっくり肩を落としていた。18番をボギーとして単独3位から4位タイとなり「ショックのほうが大きかった」。『優勝者と2位』に与えられる海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)の出場権獲得を逃したーー。そう思い、悔しさを残したまま18番を後にした。

だが、2位につけた申ジエ(韓国)と山下美夢有はすでに別カテゴリ―で出場資格を持っていたため、次点に繰り下がり。さらにタイで並んだ場合、世界ランキング上位者が優先されるため、現在213位につける木村が、228位の金澤志奈をかわして切符をつかんだ。

この仕組みを知らなった木村にとっては“寝耳に水”の話。『おめでとうございます』といきなり話を振られると、「えっ、うそ! 本当ですか! びっくり、まさかという感じです」。まさに“無欲”で手にした切符だった。

トータル12アンダーの5位タイで3日目を終えた夜には、南秀樹コーチに電話をした。「もし全英行くってなったらどうする? って言ったら『決まってから悩んだほうがいいよ』って(笑)」。果たして、それは実現することになった。「これからコーチに相談しようと思います」と、吉報を届けることができる。

全英については「正直、あまりコースの感じは知らなくて。風が強い、寒い、難しいというイメージ」とこれから準備をしていくつもり。それでも初めての“ヨーロッパ”では楽しみにしていることもある。「時間を多めにとって、車を見に行けたら最高ですね。本場ですから」。海外メジャーは初出場。大好きな“外車”への愛を溢れさせながら、海の向こうに思いを馳せた。(文・笠井あかり)

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