シン貧打爆裂レポート『WHITE HOT VERSA パター』

■注目ポイント

『WHITE HOT VERSA パター』は、オデッセイが2023年2月3日に発売したパターです。

“進化した黒と白のコントラストが、フェースの正確な向きをサポート”というコピーのパターです。

『VERSA』は、2013年に登場した白と黒が交互に配置されたデザインのパターです。方向性を合わせやすく、ストロークに集中できるパターとして、人気になり、色々な種類のパターが登場してきた歴史があるので、大復活なのです。

『WHITE HOT VERSA パター』のラインアップは、『ONE』、『DOUBLE WIDE』、『THREE T』、『SEVEN』、『TWELVE』の5つのヘッドと、ネックの種類とシャフトの選択で、16種類です。単なるノスタルジックな企画モノのパターではないというオデッセイの意気込みを感じさせます。

さすがに、すべてを試打ラウンドするのは無理なので、熟考した上で、『WHITE HOT VERSA DOUBLE WIDE パター』と『WHITE HOT VERSA TWELVE パター』の2本で試打ラウンドすることにしました。

じっくりと『WHITE HOT VERSA パター』を観察してみると、伝統でもある「ホワイト・ホット フェース」と融合させた『VERSA』ということで、熟成したテクノロジーを結集させた、と思うかもしれません。しかし、『WHITE HOT VERSA パター』の中身は最先端のテクノロジーなのです。

僕一人が騒いでいたのかもしれませんが、2022年のパターは「前重心」がトレンドでした。2023年は、もはや前重心が当たり前、と言わんばかりに全てのヘッドが「前重心」なのです。(オデッセイは、浅重心と呼んでいますが、個人的には「前重心」がしっくりくるので。こちらで統一します)

それにプラスして、「高慣性モーメント」を両立しています。前重心のパターは、バックスピンを減らすことで、ボールの転がりを良くする効果があるといわれていますが、ゴルファーによっては、むずかしいパターだというイメージを持っているようです。ミスヒットに強く、フェースがブレにくくなる「高慣性モーメント」を可能にしたことで、むずかしいという不安を打ち消すという狙いがあるようです。

『VERSA』の白黒のコントラストも、よく見ると進化しています。白い部分の幅を広くすることで構えたときの安定感、安心感が増すらしいのです。これは楽しみです。

ちょっと面白いのは、基本的にはフェースと平行に白黒のコントラストが並んでいるのですが、新しいヘッドの『WHITE HOT VERSA TWELVE パター』のみが、フェースと垂直に白黒のコントラストが並んでいるのです。いわゆるサイトラインがあるほうが、方向性を合わせやすいと感じるゴルファーに最適です。

『WHITE HOT VERSA パター』は、シャフトも選択できます。普通のスチールシャフトとSTROKE LABシャフトです。オデッセイは、凄いなぁ、と感心するのは、シャフトによって、ソールに二箇所あるウェイトの重さが違うのです。スチールシャフトは、約10グラム×2で、STROKE LABシャフトは、約15グラム×2です。こういう細かい工夫が良いのです。さり気なく結果に結び付く要素になりそうです。

『WHITE HOT VERSA DOUBLE WIDE パター』は、もっとも新しいスタンダードとして、『WHITE HOT VERSA TWELVE パター』は、最新のヘッド形状として、2本を試打します。『VERSA』の白黒のコントラストも、90度違いで、違いがあります。唯一、心配なのは、僕はダブルベントネックが苦手で、好きではないのに、両方共、そのネックなことです。ちなみに、『WHITE HOT VERSA TWELVE パター』のほうは、他に2種類のネックがあり、選ぶことが出来ます。

試打した日は、曇りで、気温は0度~7度。弱い風。グリーンは10フィートの速さ。
使用したボールは『TOUR B X』です。(アップショットのみ『ERC ソフト』を使用)

関連記事