「嫌なイメージばかり入れられる(笑)」 稲見萌寧は心強いけど“注文の多いキャディ”とともに女子OP獲りへ
<日本女子オープン 事前情報◇27日◇芦原ゴルフクラブ 海コース(福井県)◇6528ヤード・パー72>
アマチュア時代の2015年に初めて出場し、今回が7度目の出場となる稲見萌寧。「めちゃめちゃ欲しいです。メジャーとしては選手権(21年の日本女子プロ選手権)で勝てたのはすごくうれしいですけど、アマチュアもプロも全員含めた1位なのでオープンはちょっと別」という“特別なタイトル”奪取を目指す。
選手権女王も、女子オープンとの相性は決していいとはいえない。これまでの最高順位は、福岡県のザ・クラシックGCで行われた20年の21位。19年の棄権以外は予選こそ通っているが、なかなか満足いく結果は残せていない。「人生の中で1度は勝ちたい試合です」。かける思いは強い。
今年は日本海を望む福井県の芦原GCが舞台となる。激しいアップダウンや気まぐれな風には手を焼きそうだが、それに対する秘策も。今回キャディを務めるのは、ショートゲームなどの指導を受ける黒宮幹仁氏。福井工大付属高出身で、このコースを熟知している人物だ。「今年の試合で1番最初に決まっていました。このコースでやると決まった瞬間にお願いしますって」。それもあり楽しい気持ちでもプレーできそう。
ただ、そのアドバイスは時に“いじわる”だ。『右もダメだし、左もダメ。真っすぐ以外はないから』。こんなシビアな注文が何度も飛んでくる。「きょうは嫌なイメージばかり入れられました(笑)」と苦笑いするが、それだけ実戦的な的を射る助言ともいえる。そんなオーダーに応えながら、「毎日耐えながらアンダーを出せればいい」と上位を狙っていく。
打ち上げ、砲台グリーンも多いコースでさらにラフも長めのメジャーセッティング。だが「技術を持っている人が強いかなと思う。私はそんなにパワーはないので、ちょっと技術を上げないとという感じです」と、やりがいも強く感じる。そのアップダウンは「やばいです(笑)」と体への負担も大きそうだが、そういったタフな状況を乗り越えて、大きな称号をつかみにいく。(文・間宮輝憲)
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