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“話題のドライバー”を手にして「来た!」 クラブ契約フリーになった三ヶ島かなが『64』の好発進

ツアー2勝目に向け好発進の三ヶ島かな(撮影:上山敬太)

<明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ 初日◇9日◇土佐CC(高知県)◇6228ヤード・パー72>

この日、10個のバーディを奪い8アンダーで暫定2位につけた三ヶ島かな。前半の18番から4連続バーディを決めるなど、スタートダッシュに成功した。「(チャンスに)ついたのが全部入ってくれました」。最終ホールの9番では10メートル近く残ったパットが、「めちゃくちゃ強く(ヘッドが)入って…」と思った以上に速い出球になったが、壁ドンで決まってのバーディ締め。「大ピンチ。(外れていたら)3メートルくらいはオーバーしたんじゃないかな。助かりました」と運もしっかりと味方した。

先週の開幕戦は9位タイ。いい滑り出しを切ったが、「調子が特別いいわけではない。淡々とゴルフをして、オフにやってきたことが結果としてつながっている」と話す。そのオフは2月上旬から2週間ほど宮崎県で合宿を行い、徹底的に振り込んできた。

ラウンド後には、今年からクラブ契約フリーになったことを明かした。「一度、自分が思うセッティングでやってみたかった。いろんなメーカーを見て、興味が湧いてほかのクラブも打ちたくなっていたので」。ドライバー選びから始まった準備期間だっただけに、自然とスイング数も増えていった。「いっぱい打ちました。2、3カ月は打ち続けて」。そのなかで「来た!」と感じたのが、キャロウェイの新作「パラダイム トリプルダイヤモンド」だった。米国男子ツアーで優勝を重ね、先週の「ダイキンオーキッドレディス」でも使用した申ジエ(韓国)が2季ぶりの勝利を挙げるなど、旋風を巻き起こしているドライバーだ。「当たり損ねた時に強い。『やっちゃったかな』と思ってもちゃんと前に行ってるのが大きいですね」と信頼を置く。

ただ、振り込んできた「一番」の理由と話すのは、そこではない。昨季の最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で感じた飛距離低下を元に戻すためだという。「1番手半くらい落ちた」という距離は、取り組みのかいもありしっかり戻すことにも成功した。「セカンドも楽になりました」と、高知でも効果を実感している。

クラブ面ではドライバーだけでなく、フェアウェイウッドやユーティリティ、さらにウェッジ3本もチェンジ。まさに大刷新のなか開幕を迎え、「(不安と楽しみが)五分五分」だったとも話す。ただ「オフがあっという間と感じるくらい充実していた。試合でどうなるかなという楽しみが、例年に比べて大きかった」とも。その気持ちが結果にもあらわれている。

いい位置で迎える第2ラウンド。それでも今は「とにかく山登りを頑張るだけです。体力勝負ですね」と、アップダウンのあるコースでのプレーに集中するだけだ。「たくさん打ったから自分のスイングも分からなくなって。(契約)フリーってこんな気持ちなんだなって思いました」。新たな発見もあるなか迎えたシーズンで、通算2勝目、さらに大きな成果をつかみとりたい。(文・間宮輝憲)

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