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最終日の計は朝練にあり? 鈴木愛が大会2勝目へ自信「同じ流れになってきた」

鈴木愛が大会2勝目に王手。最終日のカギを握るのは“朝練”?(撮影:佐々木啓)

<樋口久子 三菱電機レディス 2日目◇28日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>

鈴木愛が2019年に続く大会2勝目に王手をかけた。首位と1打差の4位から出たこの日は7バーディ・2ボギーの「67」をマークし、トータル9アンダー。後続に2打差をつけて単独首位に立った。追いかける方が楽と言われることもあるが「上に立っている方が優勢。難しいコースなので上が伸ばしていれば、追いつくのは難しいと思う」と逃げ切りに自信を覗かせた。

いきなりの連続バーディでスタートした2日目だったが、鈴木の手応えは決して良くはなかった。「1番(パー5)のティショットも、2打目も、狙いより左に出ていた。めちゃくちゃ気持ち悪かったです。初日に比べると、今日は気持ち良く打てたショットが少なかった」。

その原因は朝の練習にあった。雷雲接近により、スタートが1時間遅れた影響もあってか、練習場は混み合っていた。「最近、油断するとクラブが外から入るイメージがあったので、左寄りの打席から右のターゲットを狙いたかったんですけど、真ん中から右寄りの打席しか空いていなくて…」。自身のスイングの状態に合わせて、練習場の打席位置を選ぶあたりはさすが元賞金女王といったところだが、打席が空いていないのはどうしようもない。

調整プランの微妙な狂いで、納得のいくスイングはできなかったが、それでもスコアはしっかりまとめてきた。7番パー4では残り134ヤードから9Iでピタリとつけてお先のバーディ。9番パー5もきっちりバーディを奪い、前半だけで4つスコアを伸ばして折り返した。

鈴木にとって勝負どころとなったのは14番パー4。「奥のピンに対して、グリーンの奥に外してしまって。めっちゃ下りのアプローチだったんですけど、ツークッションぐらい入れて、2メートルに寄せて、そこから下りのスライスラインが入ったのが大きかったです」。12番で最初のボギーを叩き、13番で取り返した直後の場面。このパーセーブがあったからこそ、いい流れを最後まで持続することが出来た。

優勝した2019年大会でも最終日は単独首位からのスタートだった。「同じ流れになってきたなと思うし、その時と同じぐらいいいイメージでプレーできています。何度も優勝争いをしていても、緊張はしますし、雰囲気も毎回違う。最後は自分を信じるだけですね」。

今季、単独首位で最終日を迎えるのは3度目。7月の「楽天スーパーレディース」では逆転を許し、3位に終わったが、翌週の「北海道meijiカップ」では2年ぶりの優勝を果たしている。勝負がかかる最終日。朝から思い通りに練習ができれば、今季2勝目に一歩も二歩も近づくはずだ。(文・田中宏治)

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