「遠い存在の試合だった」 神谷そらはルーキーで唯一の最終戦へ

ルーキーイヤーにしてメージャー初優勝を掴んだ神谷そら(撮影:福田文平)

<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 事前情報◇22日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6497ヤード・パー72>
 
昨年11月の最終プロテストでトップ合格を飾り、QTは7位で突破。そして2023年の開幕戦からプロ生活をスタートした神谷そらにとって、この結末は思い描いてもいなかった。「想像していなかったですね。エリエールがシーズンの最後になるというか、リコーは出られたらいいなくらいの気持ち。そこまで現実味のある目標ではなかったです」。プロ1年目ながら、エリートフィールドに名前を連ねた。

4月「フジサンケイレディス」でツアー初優勝を飾った20歳。プロ8試合目での初優勝は、ツアー史上12番目のスピード記録だった。それだけにとどまらず、9月「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」でメジャー初制覇。ツアーを引っ張る存在のひとりになり、躍動した1年間を過ごした。
 
「1年目でこの結果が出たのはよかった」と、目尻を下げて迎えることができたこの宮崎の地。「華やかな、そして限られた人しか出られない。いつか出てみたいな、くらいの遠い存在の試合だった」という憧れていた戦いに、メジャー覇者の背負って挑むことができるのがうれしい。
 
今大会はコーライ芝のグリーンが特徴。コーライ芝は開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」、川奈でのフジサンケイレディスを含めた3試合に限られている。だが、その芝質は「川奈とも違うし、ダイキンとも違う気がする」という。
 
ダイキンはプロ初戦として「ふわふわしていた」からとあまり覚えがなく、川奈はコーライでもグリーンスピードがあったという。当地は芝の影響を大きく感じ、「逆目だと“カリカリ”って重い。いままで経験したことないような感じ」とかなりクセが強そう。練習グリーンでの調整に時間をかけ、その攻略を練っていた。
 
初出場12人のうち、95期生のルーキーは神谷ただひとり。12月には「新人戦」を控えており、「試合はまだまだ続くけど(笑)」と笑うが、ツアーとしてはこれがラストマッチ。「自分らしいゴルフで、1年目なのでガツガツ行きたい」と意気込みながら、人生一度きりのルーキーイヤーを最高の形で締めくくることを目指していく。(文・笠井あかり)

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