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星野陸也が難関17番パー3で魅せた「完璧」ショット! 高いティアップの理由は?【本人解説】

17番パー3のティショットがしっかりピンに絡んだのにはワケがある(撮影:佐々木啓)

<ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 3日目◇22日◇PGM石岡ゴルフクラブ(茨城県)◇7039ヤード・パー70>
 
今回取り上げるのは左サイドに池が伸びる17番パー3。3日目は左端の狭いエリアにピンが切られており、平均スコアは『3.125』で難易度は4番目。初日からの3日間トータルでは3番目に難しいホールとなっている。

この難関ホールで星野陸也が放ったティショットは完璧だった。ドローをかけて打ったボールはピンのやや右に落ちて転がり、左1.6メートルにつけたのだ。8番アイアンにもかかわらず、芝から1センチとティを高くして打った会心のショットを、本人に解説してもらおう。
 
「今週は風がグルグル回っているんですけど、このときの風は右から。横かアゲンストくらいの風だった。ピンまではちょうど175ヤードくらい。僕の8番アイアンのフルショットが175ヤードなので、ドローで打てばアゲンストが吹いたとしても、アゲンストにならないという計算で打ちました。実際、軽くアゲンストが吹いていたんですけど、いいところにキャリーしてピンに寄っていきましたね」
 
8番アイアンにも関わらず、ティを高くして打って理由については、「ティを低くすると、スピンが入って風に負けちゃうなと思って、8番アイアンの下っ面というか、しっかり芯に当てるイメージで打ちました。ティを高くするのはちょっと飛ばす感じのとき。なおかつ弾道を高くしすぎると風が吹いたら流されるので、中弾道くらいに抑えて、風が変わっても大丈夫な弾道でいきました」と話す。
 
しかし、アベレージゴルファーがティを高くすると、フェースの上っ面に当たって、反対に飛ばなくなる可能性が高い。トッププロの技術があって初めて成立するショットだろう。
 
星野はピン位置と上空の気まぐれな風までしっかり計算して、3日目に5人しかバーディを獲っていない17番で首位に並ぶチャンスを迎えたが、「完璧だったんですけど(笑)」とバーディパットはカップにわずかに蹴られて入らなかった。
 
きょうの最終日は首位を2打差で追って、最終組の1つ前から12時10分にスタートする星野。ショットの調子は上がってきており、パッティングが噛み合えば好スコアが期待できそうだ。欧州ツアーとの共催試合での逆転優勝、そして奥にカップが切られた17番のマネジメントにも注目したい。(文・下村耕平)

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