優勝争いも粘れなかった自分に「悔しい!」 心強かった日本からの応援団…グッズも登場⁉【ゆり’s ROAD】
独自の道を切り開き、プロゴルフの世界で戦っているひとりの選手がいる。26歳の女子プロゴルファー・識西諭里(おにし・ゆり)がその人だ。日本でのツアー生活を目指すも、これまでに7度挑戦したプロテストで合格をつかみ取れず、今年は米国、欧州と世界各国を股にかけて転戦を続けている。“未知の世界”に飛び込んで奮闘する姿を追う。先週はベルギーで行われた欧州女子ツアーの「ベルギアンレディース」に出場し、優勝争いに加わるなど奮闘した。その試合翌日には「全米女子オープン予選」にも参加。タフだった1週間を振り返ってもらった。
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みなさん、こんにちは! 先週のベルギーでの試合を終えて、私は今スウェーデンにいます。ただ、月曜日の全米女子オープン予選後、「なんか喉が痛いな…」なんて思ってたら、そこから体調を崩してしまい…。なんとか今週の試合に間に合わせるため、少し静養していました。徐々に回復はしていますが、初めてのツアー転戦で改めてコンディション維持の大事さを痛感しています。
その先週ですが、とにかく悔しかったの一言です。2日目を終えトップと3打差につけるなど、上位で戦えたのは今後につながることだとは思えますが、課題も明確になりました(最終日は「75」で結果は24位タイ)。取りこぼしも多く、粘り強くゴルフができなかったなと反省しています。パーをセーブすべきところで拾えないから、その後にプレッシャーもかかってくる。これまでプロテストなどでも感じていましたが、“流れを止めてしまうプレー”が出てしまいました。
ショットがいい感じでも、やっぱりアプローチ、パターが重要。コーチ(井上透氏)からは「優勝できる、できないを最後に分けるのはパター」とも言われているのですが…もともと苦手ではありました。それで先週から、新たなメニューに取り組み始めました。それが『カップを外す練習』です。スライスならカップ右へ、フックならカップの左に外すのですが、これは“ラインを太くイメージするため”にやっています。
私はこれまでラインの読み方が下手だと思ってきたのですが、それはあまりにも細く、ピンポイントで読もうとしすぎていたことが原因。言ってしまえば“ラインの作り方が下手”だったのかなって。それでラインのことばかり気になって、タッチが雑になる…こんなことが続いていました。だから、外れてもいいというくらいカップまでの道筋を太くイメージして練習したら、タッチのイメージもこれまでとは変わってきて。先週の試合も5~6歩(4メートルほど)のパットをいくつか決めることができて、コースのなかで少し成長を感じることもできました。毎週、知らないコースで、これまでグリーンに合わせるために時間がかかってましたが、こういった練習も生かして、もう少し早く対応できるようにしないと。
ただ先週はうれしいこともありました。スポンサーをしていただいているアコレの後藤麻由美さんが日本から応援に来て、しかも私の名前が入ったタオルまで作ってくれたんです! めーーーっちゃ心強かったです! さらにプロアマでも日本の方と回ったんですけど、なんかベルギーという場所で普通に日本語が通じるのって不思議な気分になりますね(笑)。日本語の応援が聞こえると、とても安心するので、応援に来ていただけるととてもうれしいです! しっかり本場のベルギーワッフルも堪能したし(笑)、『世界で最も美しい広場』と言われている世界遺産のグラン=プラスも見たりと、現地の雰囲気もしっかり味わってきました。
さあ、なにはともあれ次の試合に向けて体調をしっかり戻さないと! 連戦自体、初めての経験。体の管理もしっかり慣れないといけないなと感じました。今週までコーチが居てくれて、私が休んでいる間にコースチェックもしてくれたのは本当にありがたかったです。開幕する2日(金)にはコースにしっかり立てるよう体調を整え、元気にプレーしたいと思ってますので、みなさん応援よろしくお願いします!
■識西諭里(おにし・ゆり)
1997年4月16日、福岡県出身、26歳。福岡第一高卒。9歳でゴルフを始め、2015年の福岡県民アマチュアゴルフ選手権優勝などの実績を残す。昨年は予選会を突破し6月の「全米女子オープン」に出場。米国、欧州ツアーの予選会にも挑戦し、現在は欧州を主戦場にしている。身長166センチ。株式会社梅の花所属。
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