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FUJIWARA VS フジクラ。新しい『スピーダーNXブラック』の“先中”調子は白黒どっち?

新旧/白黒の“先中”はどっちがイイ?

FUJIWARA・原西孝幸さんは、吉本興業所属のお笑い芸人。白と黒にハッキリ別れた髪型がトレードマークでIQ135以上のゴルフ好きだが、スライス気味で飛びは諦めているとか。手合わせするのが、13年の賞金女王・森田理香子。先中調子の初代『スピーダーエボリューション』で飛ばして勝ちまくった先中の申し子〞だ。
 
今回は、先中調子の新旧対決で、白い『スピーダーエボリューション7』と黒い『スピーダーNXブラック』を打ち比べてもらうことにした。ツアーをお休み中の森田だが、白い『エボ7』でいきなり驚愕の277㍎超を見せつけ「もうOKでしょ、これ以上飛ぶとかあります?」と、ボケ担当の原西さん思わず鋭くツッコむ。
 
が、黒い『スピーダーNXブラック』を打つと、遥かに高くネジレない球がフェアウェイ二畳ほどの同じ場所に4連続で着弾し一同さらに驚愕だ。「いま試合に出てもドラコン女王ちゃいます?」と原西さんが驚くのも無理はない。何しろキャリーが約10㍎伸び、282㍎に迫るストレートドローの対空時間はまるで男子プロのそれ。驚く鹿又がこう解説する。

FUJIKURA
SPEEDER NX BLACK
部分トルク制御技術“VTC”でアップデートされた、進化系の“先中調子”。重量帯(硬さ・トルク)は、40g台(R2,R,SR,S・5.6)50g 台(R,SR,S,X・4.9)60g 台(SR,S,X・3.8)70g台(S,X・2.9)となり、税込価格は44,000円

「白いエボ7も飛ぶけど、左が少し怖いかな」(森田)

「古い『エボ7』も凄く良いシャフトですが『スピーダーNX』シリーズになってから剛性とトルクを三次で元設計できるようになったので、今回の『スピーダーNXブラック』は〝暴れない先中〞に進化しています。先端が動くからスピンも打ち出しも増えてつかまるけど、センター部分はしっかりで負荷をかけて打っても暴れません。
 
いわゆる“先中調子の弱点”がなくなり、これが新しい先中のスタンダードになるはず。昔の先調子や先中調子って、シャフト先端を大きく走らせるので、タイミングが合えば飛ぶけど、合わないと暴れて曲がるのが今までの常識でした。森田プロは『ブラック』の方がヘッドスピードもボールスピードも上がったのに、球の揃い方が凄いことになってます」(鹿又)
 
難しいギア用語に目を白黒させる原西さんだが、歴戦の猛者・森田はこう言う。

「私はいま試合には出ていないんですけど、ずっと女子ツアーで『スピーダーNX』シリーズ(ブルー/グリーン)が使用率1位の理由は、開催コースの距離がどんどん伸びているからだと思いますね。やっぱり飛ばせる方が圧倒的に有利だし『スピーダーNX』を皆が選ぶ理由が分かるというか。
 
今回の『NXブラック』も先中はタイミングが合わないと曲がるはずなのに全くブレない。本当、一番嬉しい結果です。タイミングが合うと先中調子の名器『エボ7』もすごく飛ぶんですけど、外れると左につかまっちゃうのがちょっと怖いです。『NXブラック』はすごい球の揃い方でビックリしました」(森田)
 
驚くのも無理はない。現役の女子ツアー選手より遥かにキャリーが出る森田が【二畳ほどのスペ-ス】に揃うとは……。飛距離だけじゃなく“再現性”に圧倒的な差を見せた。次は「この日のために白黒ヘアーで決めてきた」原西さんの出番だが、はたして結果は?
 
『ブラック』球、高ッ!(原西)

「ボク、ゴルフは好きですけど、クラブなんて何を使っても同じだと思ってます。だって、52歳で飛距離なんて伸びませんもん!」と、斜に構える原西さん。ややスライス気味で低いフェードが持ち球だが、白黒どっちが飛ぶのか。鹿又が「大丈夫、森田プロと同じ結果が出るはず!」と送りだすが、元女王の豪打を目の当たりにして心が折れ「どうせ何を使っても同じ…」と、打つ前から諦めモードだ。
 
聞けば朝イチのティショット次第でその日のスコアが大きく変わり、平均220㍎で「ミスると200㍎もいかない」とか。鹿又推奨の『ステルス2』に白い『エボ7』の5Sを打つと、「まぁまぁ」の当たりで約214㍎を記録。これを見た鹿又が黒い『NXブラック』の5SRに挿し替えて渡すと、スムーズな振りから高弾道ストレートが飛び出した。
 
「めっちゃ気持ちイイし、球、高ッ!」。叫ぶ原西さんの球はぐんぐん伸び、『エボ7』で届かなかったIP旗を遥かに越えた場所に着弾した球が相当転がる。トラックマンを確認した鹿又も絶句し「今どこまで飛んだと思います?」と画面を見せると、驚きの236㍎超をマークしていた

黒いと「上級者に見られる」

「同じ50グラム台のSとSRなのに、森田プロから原西さんのスピード(39~46m/s)まで対応してくれて、当てやすいからスピンも適切でキャリーが伸びますよね。ボク自身の過去最高の初速をマークしたのがこのシャフトだから、2人の結果にも納得しかないです」と、解説する鹿又。
 
ギアに無頓着な原西さんだったが「球もめっちゃ高いし『エボ7』よりちょいしっかりで当てやすい」と大喜び。森田の試打後には「そりゃ元女王で上手いから飛ぶのは当然で、ボクら下手な一般人に恩恵がないと意味ない」とボヤいていた原西さんだが、鹿又の言う通りの結果に「ゴリラ色の『ブラック』だから実は最初から合うと思ってたもん!」と、後出しジャンケンをかましていた。
 
この“色味やデザイン”に関しては森田も「格好から入るのはすごく大事ですよ」。鹿又も「デザインはとても重要」と頷き、原西さんは「黒いとアスリートに見られるし【クラブに仕事させた】って、上手い人がよく言うコメントがこれからはボクでも言える!」と、大満足でコースを後にした。
 
撮影・山代厚男 
取材協力・上総モナークCC(Tee-up Lab)

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