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ルーキー前田光史朗が自己ベスト2位! 1差惜敗に「悔しさ6割、嬉しさ4割」

優勝争いをやりきった前田光史朗(撮影:米山聡明)

<ANAオープン 最終日◇17日◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)◇7066ヤード・パー72>
 
今月5日に23歳になったばかりのルーキー、前田光史朗。11アンダー・9位からスタートした最終日は、7バーディ・1ボギーの「66」でトータル17アンダーまで伸ばし、クラブハウスリーダーとして後続を待った。しかし、最終組の44歳のベテラン、谷原秀人が17番パー5でバーディを奪い、1打差で惜敗した。

「悔しいです。悔しさ6割、ここまでやれたという嬉しさ4割です。第2ラウンドで7アンダーが出せたし、第3ラウンドも4アンダー。自信を持って最終日に臨みました」と、胸の内を明かした。
 
前田は今季、「〜全英への道〜ミズノオープン」の最終日を10位タイで迎えながら、自分でも気づかなかった緊張感で、「76」とスコアを落として最終47位タイ。その経験から、今大会では「普段どおりで行く」と、3日目を終わった時点で話していた。
 
「ずっとスコアボードを見ないでプレーして緊張はなかったのですが、13番くらいからカメラマンが増えてきて、いい位置にいるのかなと意識はしてしまいました」と緊迫した雰囲気を感じ取ったが、この日のプレーは「楽しかったです。やり切った感が一番強いです」と、顔には充実の色が浮かぶ。ミズノオープンのときとは違うメンタル、そして違う結果に成長を感じている。
 
今大会で前田に迫り、逆転した谷原は22歳年上のベテラン。ルーキーにとって、イヤなプレッシャーはあったはず。それを軽減したのは、日大ゴルフ部の仲間たちの存在だった。
 
同級生の森有里紗が初めて前田のキャディを務め、「森のおかげでリラックスできています」と話していた。合わせて、最終日の組み合わせは、日大ゴルフ部の2年先輩である清水大成も一緒。学生時代に気心知れた仲間とのラウンドは、初めての優勝争いを展開するルーキーの背中を押したことだろう。
 
今大会の2位タイで840万円を加算して獲得賞金は1378万5873円となり、賞金ランキングは36位まで上がった前田。これは昨季の賞金シードで最下位だった木下裕太の1132万9850円をすでに超え、初シードをほぼ確実のものとしている。2週前の「フジサンケイクラシック」終了時点で行われたリランキングは20位で、後半戦の出場は微妙な状況だけに、ここで稼げたのは大きい。
 
次週の「パナソニックオープン」には引き続き出場可能。本人はシード獲得に満足せず、もっと高いところからの景色を見るのを望んでいるはずだ。(文・河合昌浩)

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