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HS46m/sの“飛ばし屋”神谷そら 短尺1Wとプロトタイプアイアンに入れ替えてルーキーV【勝者のギア】

神谷そらのバッグを覗いてみよう(撮影:ALBA)

<フジサンケイレディス 最終日◇23日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6457ヤード・パー71>

昨年の最終プロテストでトップ合格した20歳になったばかりのルーキー・神谷そらが、ツアー出場8戦目で初優勝。それまで7試合に出場し4度の予選落ちを喫していたが、「こんなに早く勝てるとは思っていなかった。明確な次の目標は立てれてないけど、2勝目を目指して、また明日から頑張りたいです」と、これからを見据えている。

ジュニア時代からヤマハからサポートを受け、ルーキーイヤーの今年からゴルフ用具使用契約を結んだ神谷。その豪快なスイングから繰り出すヘッドスピードはなんと約46m/s。「球が高くてスピン量が多いのか、ほとんどランが出ないんです」と今季開幕前には難点を明かしていた。ヤマハの担当者も「ランが適切に出せれば、+20~30yd出てもおかしくない。そこをクラブで調整していければ」と話し、開幕後も調整を重ねてきた。

使用する『RMX VD』ドライバーは、2週前に0.25インチ短くした。そしてヘッドを見ると、鉛だらけ。ヤマハのプロ担当は「(鉛は)つかまりすぎないところに貼っている感じ。全体的に、弾道が高いので、高くなりすぎないように調整しています。左に行かないクラブが好みのよう。45インチから44.75インチにシャフトを短くしてもヘッドスピードに変化がなかったので、ミート率と安定性アップのために変更を提案しました」とのこと。

そして、女子プロには珍しく、シャフトは藤倉コンポジットの『ベンタスブラック 5X』というハードなものを好む。サポートするフジクラの担当者は「先日、もう少しシャフトに動きが欲しいとのことから、シリーズの中で『TRブルー』や『TRレッド』の5Sを1インチ先端カットして試しました。ですが、シャフトの動き方自体が現状のものがよく、そのまま使用しています」と、ハードヒッターに様々な提案をしている。調整を重ねに重ねた今回の新ドライバーで、ランが出るようになったと神谷も話す。

「構えた顔もいいですし、個人的には音もいいです。今のヘッドはヤマハレディースから使っていて、その前もモデルは同じだったのですが、ボールの高さだったりを調整してもらいました。以前は、球が高く上がり過ぎてランが出ていませんでしたが、2週間ほど前にメーカーの方が短いのを用意してくれてそれがハマりました。打ちにくいとかはなかったのですが、急に短いのを渡されて、それがよかったです」(神谷)

さらに、アイアンも開幕後に入れ替えている。国内男子ツアーの開幕戦を制した今平周吾も使用していた、プロトタイプと同型のものに、3月「アクサレディス」から替えた。「少し顔が小さめなので、ラフからの抜け感がいいです。それまでは5年ぐらい同じアイアンを使っていました。なかなか替えられなかったのですが、すっと替えられたのでいい感じです」と、こちらもお気に入りの様子だ。

クラブはヤマハと契約するが、キャロウェイとはゴルフボール契約を結んでいる。使用しているのは『クロムソフト』のトリプルトラック。「人より球が高いタイプなので、低くコントロールしやすいこのボールを選びました」といい、 難攻不落といわれる川奈攻略の一翼を担ったといえる。

現在、平均飛距離は256.23ヤードで全体2位につける飛ばし屋の超大型ルーキー。フェアウェイキープ率は90位(51.4286%)でパーオン率も83位(61.9444%)と低めの数字だが、初優勝で得た自信とヤマハやフジクラ、キャロウェイの手厚いサポートで、大器がさらなる改善と安定を目指す。

【神谷そらの優勝セッティング】
1W:ヤマハRMX VD(9.5°ベンタスブラック5X、44.75インチ)
3W:ヤマハRMX VD(15°ベンタスブラック5X)
3,4U:ヤマハRMX VD(19,22°ツアーAD DI-85S)
5I~PW:ヤマハRMX VDプロトタイプ(N.S.PROモーダス3ツアー105 S)
48,54,58°:キャロウェイJAWS FORGED(〃)
PT:オデッセイTRI-HOT 5Kトリプルワイド
BALL:キャロウェイ クロムソフトトリプルトラック

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