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一時は1差に詰め寄るも敗戦 申ジエが岩井千怜を賞賛「プレッシャーをかけられると思ったけど…」

グッドルーザーの申ジエ。優勝した20歳を手放しで褒め称えた。(撮影:福田文平)

<宮里藍 サントリーレディス 最終日◇11日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6513ヤード・パー72>

一時は背中にピタリとつけたが、追い越すことは叶わなかった。単独首位で最終日を迎えた岩井千怜との5打差を追いかけた申ジエ(韓国)だったが、逆転することはできず、2位タイに終わった。

前半9ホールで4バーディ・ボギーなしと伸ばす猛追で、3打に差を縮めてサンデーバックナインへ。10番で岩井がボギー、11番でジエがロングパットを決めてバーディとしたことで、ついに1打まで迫った。

「やっぱりきたか、という感じ。ここまで迫ってくるのがジエさんのプレー」と岩井は振り返るが、ジエのプレーがかえって20歳を奮い立たせた。12、14、16番と伸ばした岩井に突き放され、目の前で“完全優勝”を許した。

ファイナルラウンド・クイーンの異名も持つジエは、「岩井千怜選手は追いかけられたことがあまりないので、きょうは自分が頑張ればプレッシャーをかけられると思った」と、じわりじわりと詰め寄った。それでも、終わってみれば同じ「68」でその差は縮まらないまま、勝利を渡すことに。「プレッシャーをかけても、彼女は自分のゴルフをした。素晴らしかった」と、惜しまずに相手を賞賛する。

岩井は20歳、そして同じく最終日最終組で岩井を追った山下美夢有は21歳。日本ツアー29勝(メンバー登録前を含む)を誇る“元世界一”のベテランは、若手を称える。「自分のゴルフをきちんとできるのは素晴らしいし、ミスしてもすぐにリカバリーもしてくる」と目の前で展開されたプレーに脱帽。それでも、今季1勝でメルセデス・ランキング3位につける35歳は、これからも“壁”となって立ちはだかるつもりだ。

一方、山下はボギーフリーのラウンドを展開したが、「68」と伸ばしきれずにジエに並ぶ2位タイに終わった。「惜しいパットがたくさんあって入らなかったです」とグリーン上のプレーを悔やむ。自身初の大会連覇はお預けとなったが、「疲れとかも出てくると思うので、しっかりケアをして、また来週から頑張りたい」と山下らしく気持ちを切り替え、地元・関西戦を後にした。

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