“控え目”な飛ばし屋・竹田麗央が「64」でジャンプアップ 「リコーに出たい」気持ちでV圏内へ
<富士通レディース 2日目◇13日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>
「インタビューはあんまり好きじゃないです。人前に出る機会があまり多くないので」と話すのは、1イーグル・6バーディで自己ベストの「64」をマークし、トータル9アンダー・5位タイに浮上した竹田麗央。この日首位に立った櫻井心那の「63」に次ぐビッグスコアで、苦手な場に登場した。
そんな大人しい雰囲気の竹田だが「ヘッドスピードは45m/sくらいで、キャリーで250ヤードくらいです」という飛ばし屋。「スイングで飛ばしたいので、インパクトで力を入れるのではなく、ゆったり大きく振って飛ばすことを意識しています」と、女子ツアーのなかでも屈指のヘッドスピードを誇りながら、自身としてはあくまで“ゆったり”振っているというのだから驚きだ。
竹田は、今大会開始前の時点でドライビングディスタンス3位(256.93ヤード)。さらに、トータルドライビング(ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を合算した数値)でも8位につけており、ドライバーの総合力が大きな武器。飛距離を生かしたスケールの大きなプレーが魅力だ。
自己ベストを更新できたのも、自分の武器を最大限に生かした結果。「コースが広いし、パー5で2オンを狙えました」と話すように、パー5で2つのバーディとイーグルを奪ってスコアを伸ばし、32位タイから5位タイへとジャンプアップした。
現在メルセデス・ランキング26位と、来季シードはほぼ手の中に。次の目標は「小さいころよく観に行ったリコーに出たい」と、熊本県出身の竹田は話す。
最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」は、当該年度のJLPGAツアー優勝者、USLPGAツアー優勝のJLPGA会員、11月7日時点のロレックスランキング50位までのJLPGA会員、そして出場人数が40人に達するまでのメルセデス・ランキング上位者(大会開催前週まで)のみが出場できる大会。
まだ優勝のない竹田は、憧れの舞台への切符を手にするためにも、今大会を含む残りの大会で少しでもポイントを稼ぎたいところ。もちろん今大会を制して手に入れることができたらベストだが、最終日は荒天の予報で、36ホールの短縮競技もあり得る。「初優勝がリコーでできたらな」と控え目な言葉遣いながら、大きな目標を胸に秘めていた。(文・杉本夏希)
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