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畑岡奈紗が“NASAの街”で迎えるメジャー舞台 新コースの最警戒ポイントは?

自然体で挑む畑岡奈紗 歓喜の瞬間を待つ(撮影:ALBA)

<シェブロン選手権 事前情報◇18日◇ザ・クラブatカールトン・ウッズ(米テキサス州)◇6824ヤード・パー72>

“NASAの街”で迎える今季メジャー初戦。大舞台での優勝は悲願のひとつではあるが、畑岡奈紗は「今までメジャーへの意識が強かったけど、最近はメジャーだからと言って特別なことをするわけではなく、しっかりいい準備をすることを心がけている。以前に比べたらフラットだと思う」と、普段と変わらない心境で、静かに本番を待っている。

前身の「ANAインスピレーション」を含め、今年が6回目の出場。しかし、コースは昨年までの米カリフォルニア州・ミッションヒルズCCから、テキサス州のザ・クラブatカールトン・ウッズに変わる。「去年まではフェアウェイが硬くて、ラフもすごく長い印象があったが、今年はバミューダ芝ということでタイプも違うし、ラフはそこまで長くない。でも、すぽっと入るとグリーン周りのラフは難しいかなと思う」など、2020年には7位になっている舞台とは当然ながら雰囲気は大きく異なる。

特に警戒するのが「馬の背っぽくなっている」というグリーン。選手たちが口をそろえ「そこまで硬くもなく、速さもない」というが、形状的に細かい傾斜も多く、決して易しいとは言い切れない。さらに林間コースではあるものの、テキサスの風にも注意が必要だと感じている。「木も高くなっていて、風が読みにくい。一定方向ではなく、コース上で回っていることが多い」という点を、きのうの18ホールの練習ラウンド、そしてきょうのプロアマ9ホールで感じ取った。

今シーズンは、ここまでの5試合で2度のトップ10入り。先週のハワイでの試合は、最終日に「74」と落とし16位に終わったが、優勝争いに絡むなど状態の良さはキープしている。本人も、「グリーン周りの改善や飛距離アップにつながる体の使い方は、割とできていることのほうが多い」と、オフからの取り組みの成果も実感。まだ「足のめくれ方」や、ブレの原因になると考え「ジュニアの時からのクセ」というスイング時の「ジャンプ」を抑えることなど課題も口にするが、順調な春先と言える。

ハワイから本土に渡り5時間の時差は「けっこうきつい」と、コンディション作りに励む必要もある。ただ「よく寝られているし、回復はしてくれている」と開幕までには調整できそうだ。優勝を争うために必要なスコアは、「13~15アンダー」を想定。そのカギにはやはり、グリーンでうまく止めてチャンスメークするための「アイアンショット」を挙げる。

自身の名前の由来にもなっている、アメリカ航空宇宙局 (NASA)の宇宙センターがあるのが、コースから車で1時間ほどの場所にあるヒューストン。その質問をされると「聞かれると思っていました」と笑顔を見せながら、「日曜日の午前中に着いたので行こうかなと思ったけど、疲れていて行かなかった。また今度タイミングがあればゆっくり行ってみたいですね」と話した。そんな“縁”を感じる地で、自然体のままメジャー制覇に向かっていきたい。(文・間宮輝憲)

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