ザンダー・シャウフェレとギア談議「キャロウェイに期待するのは、ツアー選手のデータをAI技術に活かした先」
先週「ZOZOチャンピオンシップ」を38位タイで終えたザンダー・シャウフェレが、キャロウェイ/トラビスマシュー青山店でトークショーを行った。「初日、2日目と良いスタートが切れたけど、天気が良くなった残り2日で良いプレーが出来なかったのが残念」と振り返り、“第二の故郷”の日本のファンの声援に「応援が嬉しかったし来年も頑張りたい」と雪辱を誓っていた。
明日30歳の誕生日を迎えるが、キャロウェイから祝福のバースデーケーキと自身のイラスト入りの和凧をプレゼントされ、ご機嫌のザンダー。2018年から契約5年目でPGAツアー通算7勝中5勝を同社製のクラブで挙げたが、今季使用してきたギアについて聞かれ、自身のこだわりを明かした。まずは『パラダイム◆◆◆』ドライバーについて。
「10.5度のヘッドで【NS】というスリーブの設定です。フェース面のアライメントを自分でマジックで描いているけど、何よりこのドライバーで一番気に入ってるのは音です。複合ヘッド構造なのに、音が金属的なハイピッチが出る点が気に入っていて、滅多にしないけど、ミスした時にやさしい点もすごく気に入ってます」(ザンダー)
次に『パラダイム◆◆◆』フェアウェイ(3HL:16.5度)と『APEX UW』(23度)について。
「FWのロフトは4W的で、このFWは飛距離性能が特徴。ジェイルブレイクテクノロジーで前に飛んでくれるから、ロフトを寝かせて260~270㍎を打ちます。『APEX UW』は実はロフト設定を変えて、以前の20度から23度に変更して240~250㍎のスパンを打ちます。両方とも多用途性が抜群で、抜け感も良くティショットでも使えるし、すごく万能な所がお気に入り」
次は、4I~PWまで長く使用している『APEX TCB』アイアンについて。
「クールなデザイン。特にバックフェースにウェイトがあって、この調整機能で自分の打ちたい球、重心を低くしたり、多用途性を増やしたり、打感を調整したり、バックウェイトで何でも自分の好みに調整できる所がすごく気に入ってます。ボクの思い通りのアイアンにセッティングができるし、オフセットが少なめで構えた時にスッキリ見えて、個人的にノンメッキフィニッシュも好きで、構えた時に反射しないのが好み」
そして、赤いプロトタイプパター『Xander Milled Proto Red Vegas』についてはこう話す。
「パターはバッグの中でかなりのお気に入りの一つで、赤い色のシンプルな見た目で、打感も実は去年初めて打ってすぐ気に入ってずっと愛用しています。構えた時にアライメントの線が2つ両方あるのが安心感を持てるし、ボールにもアライメントを密接にしたいので、トップブレードに一つ線を設けているのもボク好み」
数量限定の新作『APEX CB』アイアンも既にテスト済みで、その感想はこうだ。
「バックウェイトがある点は(APEX TCBと)踏襲されてボク好みだったし、打った時にめちゃくちゃ打感が柔らかくてフィーリングも良かった。ボクが打ったのはブレードのトウヒールが少し長いタイプを試したけど、なぜか分からないが、ロングアイアンだけ自分が思ったより高い球が出た。あとトウヒールが長い分、自分が使うアイアンより少しやさしさがあるんじゃないかな」
キャロウェイは設計・開発にAIを用いることで有名だが、実は2018年の契約時に米国本社CEOのチップ・ブリューワーから「多大な投資でNo.1クラブを目指す」と聞かされており、その言葉通りになったことを実感するザンダー。直近で“AIパター”もツアー供給されたが、今後、キャロウェイと歩む未来像についてこう話していた。
「ボクはあまりクラブを替えない古いタイプですが、実はモデルを替えないように見えて、マイナーな調整を日々してもらっています。その意味で、ボクのフィードバックへのレスポンスが本当に早くて有り難い。それに、AI技術がどんどん加速する中、我々プロのショットデータも積み上がってます。このデータがAIに活かされたら、いま足りないかゆい所まで修正を加えられるんじゃないか?との期待もある。もっともっとAI技術がパワーアップしていくんじゃないかな」
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