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フジクラ、国内女子ツアーメジャーで今季7勝目。吉田優利は『NXグリーン』になぜ変更した?

雨、強風、密集したラフ、硬いグリーン……、吉田優利が今季一番の我慢比べを制しました!(撮影:GettyImages)

フジクラから先週行われた大会に関するドライバー用シャフトのツアーレポートが届いた。
 
「国内女子メジャー『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」において吉田優利選手が『SPEEDER NX GREEN 50S』を使用して勝利!国内女子ツアーでは今季7勝目を獲得しています。同大会ではダレルサーベイ調べのブランド別使用率No.1(フジクラシャフト54名/使用率45%)となり、モデル別使用率もNo.1が『SPEEDER NX50 GREEN』で17名/使用率14.2%を記録しました』(同社広報)
 
なお、PGAツアー「ウェルズ・ファーゴ選手権」に関しては、珍しく1Wシャフトのブランド使用率がNo.1から外れたことも報告。三菱ケミカルにわずか1名差で使用率1位の座を譲っていた。「米国男子ツアー『ウェルズ・ファーゴ選手権』では、出場156人中49人のブランド使用率31.4%で、モデル別の1番人気は『ベンタス6TRブルー』となっています」(同)
 
■吉田優利はハード目のベンタスブラックを昨年変更
 
かつては『ベンタスブラック5S』という、女子プロにとってはかなりハード目のスペックを使用していた吉田。昨年7月に『スピーダーNXグリーン』の50Sへ移行したが、新プロ担当の飯村氏は、当時の担当者から引き継いだメモを例にこう話す。
 
「吉田選手は【コースでは硬めのシャフトを使えるようにしっかり振り、硬いシャフトを使えてる時は良い状態】という認識でいたようで、自身が使えるギリギリのスペックを使う傾向にありました。しかし、やはり振れなかった時もあったようでもう少しシャフトの動きに余裕が必要だったようです。『ベンタスブラック』は元調子、『スピーダーNXグリーン』は中調子という違いがあるものの、どちらも同じような“タメ感”があります。
 
その中でも『ベンタスブラック』は少ないトルクから遊びが少なく、『スピーダーNXグリーン』はタイミングが大きく変わらず、もう少し間を持たせてシャフトにスピード感が加わるようなイメージです。『ベンタスブラック』から馴染んでいる元系のタイミングの取りやすさを同じく『スピーダーNXグリーン』にも感じ、振り感を大きく変えることなく楽にスイングできたことで非常に好感をもって頂きました」(飯村氏)

■辻村明志コーチも、選手の変更に合わせてエース1Wを組む
 
また、昨年の終盤で姉弟子の上田桃子が『ベンタスTRレッド』へ一時移行していたが、辻村明志コーチは今オフには改めて『ベンタス』の赤・青・黒、『ベンタスTR』の赤・青・黒の5S~5Xを全て試打チェックを行っている。その際に「吉田優利が『ベンタブラック』から『スピーダーNXグリーン』に替えたのでボクもエース1Wに『スピーダーNXグリーン』を入れて組んでもらって、選手のフィールやどんな球が出るのかを自分なりに把握するようにしています」と話していた。
 
これは上田桃子の場合も同様で、シャフトやクラブを滅多に替えることのない選手二人だけに、コーチとして道具のパラメータの把握に努めているそう。辻村コーチも彼女たちと同様にストレートドローヒッターのため、「クラブの動きの把握や想像はしやすい」とのこと。メーカーのツアー担当者と、スイングコーチの両面から、道具の変更に関しても万全の状態で目が行き届く辺りにも、チーム辻村の強さの一端を見た

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