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苦労人が8年目のV 重機をバックに“らしさ”溢れる歓喜のシーン【2023年下半期の1ショット】

どっちが優勝者? 先輩がよろこぶ姿もほっこりとさせられる一枚(撮影:上山敬太)

2023年下半期は、ツアー界でどんな話題があったのか? ALBA Net恒例のライブフォトで閲覧された写真の上位20位を抽出し、それぞれ振り返ってみたい。今回は、苦労人がつかんだ初優勝シーン。

アマチュア時代に「日本ジュニア」、「日本女子アマ」を制したエリートが、プロ8年目にしてようやく手にした初優勝だった。今年8月の「CAT Ladies」では、蛭田みな美が歓喜の瞬間を迎えた。ここまでため込んできた涙を一気に放出したようなラストシーンが、大きな感動を生んだ。

シード入りもあと一歩で逃し続けるなど、プロ入り後は苦労の連続。さらにここ2年ほどはパッティングがイップスに近い状態だった。「私はこのまま勝てないんじゃないかと思ったこともありました」。そんな胸の内も明かしたほどだ。

ツアー通算5勝(当時)で、復活の兆しを感じさせていた実力者・西郷真央とのプレーオフを制しての勝利ということも価値がある。やはり“初優勝”という響きは、いつの時代も甘美なものだ。なによりこの大会といえば、優勝副賞として重機が選手に渡されるのが“おなじみ”。それが後方に写されているのも、風情があっていい。

先輩プロの藤田さいきが駆け寄り、祝福しているこの写真だが、その藤田が自分のことのように喜んでいるのが伝わってくる。蛭田がいかに愛されているのか、それを感じるのに十分な一枚といえる。

正規の18番では3パットし、プレーオフにもつれこむことになったが、そんなショックを断ち切っての勝利。「来年も試合に出られるのが一番うれしい。今日はラッキーだと思っているので、次はラッキーではない優勝がしたいです」。シーズン最終戦の「JLPGAツアー選手権リコーカップ」も7位で終えるなど、9年目のシーズンもさらなる飛躍を遂げそうだ。

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