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ゴルフのラウンド後、アナタはお風呂に入る?入らない? 人間関係にも影響する令和のお風呂事情

ラウンド後には必ずお風呂に入るもの、と考えていること自体が時代遅れなのか?(撮影:ALBA)

夏のゴルフは、汗を楽しむものだと、元高校球児だった先輩が言っていました。
夏の炎天下の野っ原で、大の大人が子供のように夢中になって遊べるのは、ゴルフの魅力が半端ない証拠です。

汗を流すための日本のお風呂文化は、ゴルフとの相性が良いことは、欧米のゴルフ関係者が体験した上で賞賛することからも確実ですが、近年は、帰りの渋滞を少しでも避けるため、ゴルフをした後にお風呂の施設を使わない人が増えているそうです。

告白すると、自分もゴルフの後にお風呂の施設を使わないか、使ってもシャワーだけ。湯船に入ると疲れが出て、帰路の運転で眠くなるからです。体験的にそうしていたのですが、体質的に、湯船につかると、覚醒して疲れがリセットされるタイプと、疲れが出て眠くなるタイプに分かれることが医学的に証明されているそうです。

お風呂を使うケースは、乗り合いで他者の車に乗せてもらっているケースや、他のメンバーもお風呂に入る場合。特に真夏へ向かうこれからの季節は、汗をかいた身体で他者の車のシートに座るのは抵抗がありますし、多少眠くなっても大丈夫だからです。もう一つは、目上の同伴者が風呂でのコミュニケーションを大切にしていることがわかっているときです。その日のプレーを振り返って、馬鹿話をする時間も、ゴルフの内なのだと楽しみます。

そんなゴルフにおけるお風呂事情ですが、最近はちょっとした心配りが必要な場合も増えているようです。仮に4人でラウンドしたとして、自分はお風呂に入るのが「当然」と思っていても、他の人は「入らない」と考えている場合はどうするか?「お風呂は入る?」と確認して、他の人が「俺は入らないけど、入るならどうぞ」というケース。

その場の空気を読んで、入らないのか、それでも入るのか。多少待たせてもOKと思えるような親しい間柄なら「じゃサクッと入ってくる」でいいかもしれませんが、大概の場合は「それじゃ、やめとく」ということになる。

些細なことですが、それによって人間関係が微妙に保たれるわけです。

ところが、近年は社会常識の変化も手伝い、行動を他者に合わせるのではなく、自己の欲求を優先させる人が増えてしまった。ここで「ゴルフにおける、お風呂入る、入らない問題」が発生するわけです。

些細なことかもしれませんが、お風呂が原因で、「アイツとはもうゴルフをしない」ということなったという話。「平気で人を待たせるような人間はろくなもんじゃない」というパターンです。お風呂に入らない人を待たせて、優雅にお風呂に入ってしまうことがあるのです。

悪気はないのですが、しっかり髪も乾かして、申し訳ない感じが欠片もない感じで登場すると、待っていた人は、確かにムッとするかもしれません。ゴルフだけではありませんが、待たせるほうは短時間のつもりでも、体感として、待つ方の時間の経過は速度が違うのです。

ひと昔前まで男性は早風呂で、15分程度でサッと浴びるのが多かったのに、最近は、小一時間もお風呂タイムに掛かる男子が増えているとか。女子は、逆に待たせるのが嫌だからと着替えだけで終了が多いという話も聞きました。令和のゴルフブームで感じるのは、若い男子の甘ちゃんな部分と、若い女子の頼もしさですが、このテーマでも同様に感じます。

日本でゴルフをする以上、文化であるお風呂まで含めて、心配りができてこそゴルファー。鈍感で気遣いができない人だというレッテルを貼られてから、冷や汗をかいても、時すでに遅し、です。その冷や汗を洗い流せるのはシャワーではなく、信頼される立ち振る舞いを積み重ねることしかないのです。

さすがに真夏のゴルフの後はお風呂に入るゴルファーも増えますから、それほど気にすることなく入浴できるでしょう。さて、みなさんは、お風呂入りますか?

(取材/文・篠原嗣典)

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