平均年齢29.9歳! 若手台頭の最終戦に45歳の谷原秀人は「若すぎるでしょ」
<ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前情報◇29日◇東京よみうりCC(東京都)◇7023ヤード・パー70>
国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」が明日30日から4日間の日程で開幕する。昨年覇者は今大会の最年長出場となる45歳の谷原秀人。勢いある若手もいる中 “マイペース”に戦う。
ゴルフの状態は「ふつう」と自然体に話す谷原。前週の「カシオワールドオープン」には出場せず一旦休戦。「3連戦が精一杯なのであえてそうしている」とベテランは体のケアに努めた。
今季は国内では14試合と絞りながら2勝を挙げた。「全部(試合に)出られないし、この歳なんで」と自身の体力と相談しながらの出場も、最大限の結果を残してきた。「試合数が減るのは仕方ないしそれでいい。これ以上試合数を増やして頑張る必要もない」。ベテランとなり、自身のゴルフを俯瞰できるようになったことで焦りもない。
また、「去年(最終戦に)勝てたから。その余裕ではないけど、(複数年)シードもあるし逆に頑張らなくなってきている部分もある」と、出場資格を確保してシーズンを戦えていることも好プレーにつながっている。「歳とともにうまくいかないことがいっぱいある。そんな中で適当にやってた方が楽」。円熟味を増しゴルフとの付き合い方も変わってきた。「経験値は若い子よりある。プレッシャーのかけ方、逃げ方も知っている」と、飛距離も勢いある若手相手には培ってきた経験でカバーする。
今大会はそんな若手が多く出場。平均年齢が29.9歳とエリートフィールドの年齢層が下がりつつある。「若すぎるでしょ。毎年若くなっている」。出場選手の中で最多の15回目の出場となる谷原は、大会の変わりゆく雰囲気を誰よりも感じている。
大会連覇中の谷原は、2010年から12年にかけて3連覇を成し遂げた藤田寛之以来の偉業がかかる。「そうできるもんでもないし。若手も素晴らしいし、食らいついていけるか。経験を活かしながら上位にいきたい」と記録への重圧は感じられず、あくまで自然体を貫く。
今年の東京よみうりCCは「フェアウェイが青い、例年に比べて暖かい」と、いつもの吐く息も白くなる冬の戦いとは様相が違う。しかし、「今週、天気もよさそう。グリーンの状態もいいし、硬い」と難グリーンには変わりはない。「調子が良くないとチャンスが来ない。アイアンとグリーン周りがキーポイント」と戦い方は熟知している。勢いのある若手か、それとも経験に勝る前年覇者か。谷原の戦い方にも注目したい。(文・齊藤啓介)
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