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「絶対にレギュラーに出たい気持ちで必死に」 小倉彩愛が思い出したルーキーの“初心”

小倉彩愛は5バーディ・1ボギーの「68」で単独3位となった(撮影:福田文平)

<JLPGA ファイナルQT 2日目◇29日◇葛城ゴルフ倶楽部宇刈コース(静岡県)◇6421ヤード・パー72>

今季はメルセデス・ランキング102位に終わり、初シードを維持できずにファイナルQTへ出場することになった“プラチナ世代”の小倉彩愛(さえ)。苦しいシーズンを過ごしたが、その逆風に負けず、レギュラーツアー復帰に向けて前進している。

初日はボギーフリーの「70」、2日目は5バーディ・1ボギーの「68」でプレーしてトータル6アンダー。単独3位につけて、折り返し地点を迎える。

バーディ発進としたが、続く2番でいきなりピンチを迎え、3.5メートルのパットが残った。だが、「思ったところに打てた」とパーをセーブ。そこから「うまく流れに乗れたと思う」と4つのバーディを奪い、さらには4つのパー5を“完全制覇”。「ティショットもよく飛んでいて、アプローチのしやすい位置に(2打目を)置けた。いいマネジメントを考えてできた」と、狙いはしっかりハマった。

最終18番では風をうまく読めずにボギーで締めくくったが、伸ばせた一日にはもちろん笑顔。「悪いなりに、自分なりにスコアをまとめられているのでそこは自信になる。あと2日、このスコアは背中を押してくれると思う」。今季失いかけていた自信は、今週の好プレーでひとつずつ取り戻しているようだ。

21年6月のプロテスト合格後、初めてQTを受けた会場がここ、葛城ゴルフ倶楽部宇刈コースだった。コースに足を踏み入れると、「その時のプレーも気持ちも思い出しました。調子が良くなかったけれど絶対にレギュラーに出たい気持ちがあって必死に頑張っていた。その気持ちが最近足りなかったのかな」。そして12位に入り、翌年のシード権獲得につながった。2年前の思い出は奮起する材料になっている。

「(この2日間は)いい意味でスコアを気にせず、一打でも少ない数で上がろうとやっていた。またあしたから気を引き締めて頑張りたい」。プロになって3年目。再び、葛城を飛躍につながる場所にしたい。(文・笠井あかり)

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