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史上初のアマチュアメジャー制覇 畑岡奈紗の衝撃Vを振り返る【日本女子オープン豆知識】

史上初のアマチュアでのメジャー制覇を成し遂げた畑岡奈紗(撮影:上山敬太)

<芦原ゴルフクラブ 海コース(福井県) 事前情報◇25日 ◇6528ヤード・パー72>
 
9月28日(木)から第56回「日本女子オープン」が始まる。1968年から続く歴史ある大会の中で史上初のアマチュアチャンピオンが誕生した2016年大会を振り返る。1971年から毎年舞台となるコースを変えて開催する本大会は烏山城カントリークラブ 二の丸/三の丸コース(栃木県)を舞台に歴史が塗り替えられた。

プロ、アマチュアあわせて実力者がそろう国内最高峰メジャーだが、この年の大会はアマチュアが躍進した。3日目を終了した時点で15歳の長野未祈(みのり)が首位に立ち、初のアマチュアチャンピオン優勝へ王手をかける状況。また、畑岡奈紗も首位から4打差の5位タイと好位置につけた。
 
そして迎えた最終日、トータル5アンダーで単独首位スタートした長野がスコアを落とし、首位に2打差の2位タイスタートの柏原明日架も後退。そんな状況の中、スコアを伸ばしたのが堀琴音。3番、7番でバーディを奪取し首位に浮上。しかし、11番からの連続ボギーで足踏み。そのあいだに畑岡が、10番から3連続バーディを奪って堀を逆転。堀と畑岡の一騎打ちで終盤に入った。
 
堀も意地を見せ14番でバーディを獲り首位の畑岡に並ぶが、畑岡がひとあし先に迎えた18番最終ホールでバーディチャンスにつける。初優勝のかかるパット、かつ最高峰の国内メジャーという舞台。強いプレッシャーがかかる場面だったが、重圧をはねのけ圧巻のバーディ奪取。トータル4アンダーでフィニッシュした。
 
一方、堀は17番でボギーを叩き、畑岡に1打差のトータル3アンダーで最終18番を迎えた。決めればプレーオフに持ち込めるバーディパットだったが堀の思いは届かずカップをかすめた。これにより畑岡の初優勝が決定。同時に国内女子メジャーで初のアマチュアチャンピオンが誕生し、ゴルフ史が大きく動いた瞬間でもあった。
 
また、このとき畑岡は17歳263日。宮里藍が第38回の05年大会(戸塚CC西C)で記録した20歳105日を大きく更新する大会最年少優勝記録でもあり、まさに歴史を変える偉業であった。
 
畑岡はすぐさまプロ転向し、プロとして迎えた翌年大会、2位に8打差をつけて本大会連覇を飾った。最終ラウンドでは8バーディ・1ボギーの「65」をたたき出し、18ホールにおける大会最少ストロークに並ぶビッグスコアをマーク。ディフェンディチャンピオンとして圧巻のゴルフを見せつけた。

衝撃のアマチュア優勝から7年。語り継がれる名勝負が繰り広げられる日本女子オープン。誰がチャンピオンになるのか、今年も目が離せない。

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