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「アドレナリンが出ています!」 “ニュー原英莉花”が挑む3カ月ぶり復帰戦

原英莉花がヘルニアの手術を経てツアー復帰。プロアマ戦で元気な姿を見せた。(撮影:米山聡明)

<北海道meijiカップ 事前情報◇3日◇札幌国際カントリークラブ 島松コース(北海道)◇6593ヤード・パー72>

5月に椎間板ヘルニアの摘出手術を受けた原英莉花が3カ月ぶりの復帰戦に臨む。手術前は右脚がしびれて、片足では立てないほどだったが、現在は「いつ以来か分からないぐらいの痛みがない状態」。生まれ変わった、新たな原英莉花として、初戦から上位進出を狙う。

「すごく緊張しています。久しぶりの勝負の舞台なので、アドレナリンが出ている」。原は試合に戻ってきた喜びをこう表現した。手術を受けたのは5月17日。医師から1カ月はクラブを握ることを禁止されていたため、練習再開は6月17日ごろだった。

「ガツガツ打っちゃいけないということだったので、コースを回ったりして、7月に入ってからジャンボさん(尾崎将司)のところで打ち込みを始めました」。術前、術後のコンディションの違いを尋ねると「忘れっぽいんで、痛かったころのことはもう覚えてません」とはにかんだ。

1年前から痛みはあったが、ブロック注射で和らいでいたため「これがあればまだいけると思っていました」。しかし、今年5月にはブロック注射の効果もなくなり、レントゲンでヘルニアが大きくなっていることも確認できた。3カ月ほどゴルフから離れて、自然治癒の可能性にかける選択肢もあったが「手術をしていただいた先生に『普通に歩くだけなら(手術の)2日後には可能』と言われて即決しました」。痛みがあるままでは思うような練習ができないことも、手術を決断した理由だった。

術後は走ることも禁止されていたため、筋力はダウン。「周りの人に『足が細くなったね』って言われていたんですけど、今は皆さん、そう思わないですよね? だから、もう戻っています」。現在も飛距離は多少落ちているものの、感触は悪くない。「今までの感覚は捨てました。今の中でベストだと思っています」。今後、改めて体づくりに取り組み、飛距離も取り戻していく。

今大会の目標を「上位で争えたら」とした一方で「冷静に自分の状態を確認しながら回れたらいいなと思っています」とも話す。仮に決勝ラウンドに進出すれば、この日のプロアマを含めて4日連続のラウンドとなる。すでに連日のラウンドはこなしてきたが、試合になれば、肉体的にも、精神的にも疲労感は違ってくる。その辺りはまだまだ手探りの部分だろう。

「シーズンオフ以外でこれだけ試合から離れるのは初めてなので、勝負勘みたいなところは分からないですね。そのなかでどういう勝負ができるのか、不安とワクワクの両方があります」。多くのファンも同じように、不安とワクワクを感じながら初日のプレーを見守ることになりそうだ。(文・田中宏治)

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