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待ち時間は先輩とゴルフ談義「めちゃくちゃ幸せ」 河本結がFWキープ率UPで暫定首位発進

河本結が暫定ながら首位に立った(撮影:佐々木啓)

<スタンレーレディスホンダ 初日◇4日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6610ヤード・パー72>

悪天候により4時間30分スタート時間が遅れたなか、河本結が5アンダーで暫定首位発進を切った。12ホールを消化して、ボギーフリーの5バーディ。「一打、一打を集中して打てていた」と“ピンチなし”だった納得の一日を、笑顔で振り返った。

今季はトップ10の常連で、8月「NEC軽井沢72ゴルフ」では復活優勝を遂げるなど好成績を残している。だが、軒並み一ケタ順位のスタッツのなかでも、唯一下位につけているものがある。それはフェアウェイキープ率。59.132%で現在80位だ。

「ティショットが明らかにヘタすぎて劣っている」と課題に挙げるなか、先週のメジャー「日本女子オープン」ではタフなセッティングのなかで71%(40/56)を記録した。「ラフにいったらボギー、という先週と同じ気持ちで集中できた。ティイングエリアの使い方、風、ボールを運ぶ場所をイメージして打てたことがスコアにつながった」。きょうはファーストカットに1度行っただけで、フェアウェイキープ率は100%だった。

先週からの収穫を生かしただけでなく、試合開始前の待ち時間も有意義に過ごすことができた。2度の時間変更により大幅にスタート時間が遅れたが、「めっちゃ楽しかったです。ずーっとゴルフの話でした」と、菊地絵理香、柏原明日架との会話に花を咲かせた。

いま使っているパターの話をきっかけに、このゴルフ談義は2時間30分も続いた。「優勝争いや優勝の経験が多いから、そのときの心境や考え方、キャディさんとのコミュニケーションの取り方とか、すごい勉強になりました。職場にそういう先輩がいてめちゃくちゃ幸せだし、見習って努力しないといけない。言葉のひとつひとつに魂がこもっていてかっこよかった」。先輩たちの言葉を心に留めて、「いい緊張感」で1番ティに立つことができた。

女子オープンでは優勝争いに加わるも、最終日に「74」と落として11位で終えた。「悔しかったからこそ、それを晴らしたい」と、今大会は“リベンジ”に燃えている。フィールドには笹生優花、古江彩佳というメジャーチャンピオンがそろった。さらに、米国女子ツアーの来季出場権をかけた予選会「Qスクール」に挑戦することを発表したメンバーたちも強敵だ。

「メジャーを制しているふたりもいるし、アメリカに挑戦する(竹田)麗央ちゃん、(山下)美夢有ちゃんとかと(回れるのも)今季あと9試合しかないと思うと、1試合でも勝ちたいと思った。『勝つ!』と思いながら、冷静にゴルフをしたい」。あすの再開に向けて、「ケアを受けて、早く寝て、ご飯を食べて…やるべきことは一緒」といつも通りのルーティンで備えていく。(文・笠井あかり)

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